マッキンゼーやボストン コンサルティングのコンサルタントは一体どのくらい稼いでいるのか

就活シーズンに入り、リクルートスーツを着た学生をビジネス街でよく目にするようになりました。就職活動をする学生に人気のある業種の一つがコンサルティング会社です。また、コンサルティング会社は新卒の学生だけではなく、実務経験のあるビジネスパーソンの転職市場でも人気があります。

はじめに

一口にコンサルティング会社といっても様々ですが、いわゆる「トップマネジメント・コンサルティング」というカテゴリーに属すマッキンゼーやボストン コンサルティング グループは、東京大学、京都大学、慶應義塾大学、早稲田大学といった有名国立・私立大学の学生には特に人気の企業です。

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一方で、そうしたコンサルティング会社の中には上場していない企業もあり、その事業規模や収益性はあまり見えてきません。今回はそうした点について調べてみました。

トップマネジメント・コンサルの最高峰マッキンゼー

まず、マッキンゼーの売上高は一体どのくらいなのでしょうか。企業・業界分析ツールのSPEEDAによれば、2017年の売上高は8412億円で、従業員数は1万7500人いるとされています。

コンサルティング会社を分析する際には、売上高を従業員数で割り、一人当たりの売上高を見るのが証券アナリストがよくやる分析手法です。その生産性について、マッキンゼーはどうなのかを見るために、上述の出所のデータをもとに、2017年の売上高を従業員数で割ってみましょう。

8412億円÷1万7500人=約4800万円

上記の前提では、マッキンゼー従業員一人当たりの年間売上高は約4800万円となります。この売上高の中から従業員の給与が支払われます。もっとも、ポジションによって給与は異なるでしょうから、4800万円はあくまでも平均値に過ぎません。とはいえ、これが従業員へ支払われる給与の原資となるわけです。

野村総合研究所(NRI)と比較してみるとどうか

ちなみに、日本を代表するコンサルティング会社の野村総合研究所(NRI)はどの程度の規模なのでしょうか。マッキンゼーとNRIは同じ事業内容とはいえませんが、規模感を把握するために数字を見ていきましょう。

NRIの2017年3月期の売上高は4245億円、営業利益は585億円と、マッキンゼーの約半分程度という水準です。またNRIの営業利益率は10%を超えています。一般的な製造業より収益率は高そうです。

では、NRIの生産性を見てみましょう。NRIの従業員数はグループ全体で1万1605人(そのうち8500人はITエンジニア)です。

4245億円÷1万1605人=約3600万円

この計算の結果では生産性はマッキンゼーには及びません。業務内容が異なるので比較は難しいですが、生産性の額のイメージはつかめるのではないでしょうか。

ボストン コンサルティングの売上はどの程度か

さて、マッキンゼーと同様に人気のあるボストン コンサルティング グループ(以下、BCG)についても同様に見ていきましょう。同社のウェブサイトによれば、2017年の売上高は56億ドル(1ドル106円換算で約5900億円)、従業員数は1万4000人とされています。

売上高の規模も従業員数も、マッキンゼーの方がBCGより多くなっています。では、BCGの生産性はどの程度なのでしょうか。一人当たりの売上高を先ほどのマッキンゼーと同様に見てみましょう。

5900億円÷1万4000人=約4200万円

どの時点の為替レートを使うかということもありますし、また両社とも従業員数は丸めた数字であるため、詳細な比較にはなっていませんが、ここではそれぞれの一人当たりの売上高の水準を把握することを優先します。その前提で見ると、BCG従業員一人当たりの年間売上高4200万円は、マッキンゼーの4800万円と比較すると約12%程度低い水準となっています。

では、この違いをどのように考えたらよいのでしょうか。ざっくりといえば、従業員一人当たりの取り扱い単価が低いか、また年間に扱える件数が少ないか、もしくはその両方と推測することができます。得意とする業種や大口の顧客がどれだけいるのかといった要因もあるので一口にはいえませんが、このように見ると、BCGやNRI、マッキンゼーの生産性のおおよその水準を把握することができたのではないかと思います。

まとめにかえて

コンサルティング会社はコンサルタントがどの程度稼いでくれるかが最も重要な指標であり、稼げるコンサルタントをどのように継続的に獲得し、実績を積み上げていけるかが成長のカギといえます。

また、コンサルタント会社を退職しても、卒業生として引き続き会社と関係を持ち続けることは従業員の拠りどころにもなるでしょうし、ネットワークを有効活用できるのは意味があることではないでしょうか。そうした制度のない企業に勤めている人からすると羨ましく見えるかもしれません。

最後に、余談ではありますが、マッキンゼーは外国人に発音させると「マッキンジー」や「マック」と発音したり呼んだりするので、海外で話題にする際にはそれを意識してみるといいかもしれません。

LIMO編集部

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LIMO編集部は、国内外大手証券会社で証券アナリストや運用会社のファンドマネージャーとして長年の調査や運用経験を持つメンバーを中心に構成されています。金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデア、ビジネスパーソンの役に立つ情報ををわかりやすくお届けします。