2. NHKの受信料も免除されるケースがあるが
NHKでは、生活保護世帯または住民税非課税世帯で障害がある人でないと、受信料が全額免除されません。
たとえ低所得だったとしても、障害のある世帯員を抱える住民税非課税世帯か、生活保護を受けていないと、受信料を払う必要があります。
受信料の免除は、申請手続きが必要です。
申請をする場合は、所定の申請書を自治体の窓口に提出してください。
では、NHKの受信契約と同じように、収入の低い世帯でも支払いが免除されないものについて確認しましょう。
3. 生活が苦しくても免除されないもの
収入が低い場合でも免除されない社会保険料のひとつは、国民健康保険料です。
会社員や公務員が加入する被用者保険、または75歳以上が加入する後期高齢者医療保険のいずれかに加入していない人が加入します。
世帯の人数で保険料を決める均等割と、世帯の所得に応じて保険料が決まる所得割などで、保険料が決まります。
国民健康保険料は、収入が低くても免除はされませんが、保険料が軽減できる制度はあります。
減額割合は、2割、5割、7割の3パターンです。
軽減が適用される年収の要件を、40歳の夫婦と子ども1人の3人世帯で確認しましょう。
- 2割:給与収入が302万円以下
- 5割:給与収入が197万円以下
- 7割:給与収入が98万円以下
以上から、世帯の収入が低い場合でも、国民健康保険料は免除されません。
4. 収入が低くても免除されないものもある
低所得だと免除される社会保険や税について解説しました。
国民年金保険料や所得税、住民税は所得が一定額よりも低ければ免除されます。
一方で、国民健康保険などの健康保険料は免除されません。
また、NHKの受信料は、生活保護世帯か住民税非課税世帯で障害者手帳をもつ世帯員がいると免除されます。
免除になる要件は、世帯状況によっても異なります。
低所得であれば、社会保険や税金が免除される可能性がないか、年金事務所や自治体に相談しましょう。
参考資料
- 日本年金機構「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」
- 港区「住民税(特別区民税・都民税)はどういう場合に非課税になりますか。」
- 内閣府「住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金について」
- 日本放送協会 「受信料の窓口 放送受信料の免除について」
- 厚生労働省「国民健康保険の保険料・保険税について」
川辺 拓也