税制改正により、2024年から「定額減税」が始まります。

定額減税という言葉を初めて聞く方や、どのくらい税金が減るのか、必要な手続きがあるのかなど、制度内容が分からない方もいるかもしれません。

今回は定額減税について、簡単にわかりやすく解説します。

1. 定額減税とは?わかりやすく解説

日本では、ここ数年物価高が続いています。

特に2023年は、円安やロシアによるウクライナ侵攻などの影響を受け、物価高が続き、経済的に苦しいと感じている方もいるかもしれません。

一般的に、物価が上がると私たちの賃金も上昇する傾向がありますが、現在は、賃金の上昇が物価高に追いついていないのが現状です。

そして国民の負担を緩和するために、2024年には、所得税・個人住民税を一定額減らす「定額減税」が行われることになりました。

定額減税の概要を確認しておきましょう。

<定額減税概要>

  • 減税対象:2024年分の所得税、住民税
  • 対象者 :2024年分所得税の納税者である居住者本人と、同一生計配偶者及び扶養親族
  • 所得制限:2024年分の所得税に係る合計所得金額が1805万円以下(高所得者は対象外)
  • 減税金額:1人につき所得税3万円、住民税1万円
  • 制度開始時期:2024年6月以後に支払う給与等から

2. 我が家はどのくらい税金が減るの?

では、具体的にどのくらい税金が減るのか確認していきます。

2.1 <会社員世帯の減税額>

会社で働く夫(所得金額が1805万円以下)、専業主婦の妻、小学生の子ども2人がいる家庭の場合、以下のとおり、2024年は合計で16万円の税金が減ることになります。

16万円=4万円(所得税3万円、住民税1万円)×4人分

2.2 <年金生活の夫婦の減税額>

また年金受給者も定額減税の対象となるため、一定以上の年金で生活をしている夫と妻の家庭の場合、合計8万円の税金が減ることになります。

8万円=4万円(所得税3万円、住民税1万円)×2人分

定額減税は、2024年限定で行われる政策ですが、物価が上がっても賃金が増えない中、定額減税は多くの家庭にとって有難い制度と言えるでしょう。