2. 新NISA「月3万円✕利回り3%✕30年間」積立投資をシミュレーション
では、たとえば新NISAのつみたて投資枠を利用したら、将来どのくらいの金額になるのでしょうか。
今回は、先の意識調査のボリュームゾーンである「3万円」でシミュレーション。
「毎月3万円✕想定利回り3%✕30年間」積立投資を行った場合、どのような成果が期待できるのか確認してみましょう。
2.1 【新NISA】「毎月3万円✕想定利回り3%✕30年間」のシミュレーション
〈【元本・運用収益:総額】新NISAを含む積立投資をした場合の積立金額と運用成果〉
- 開始:0円
- 2年目:72万円・2万1085円:74万1085円
- 4年目:144万円・8万7936円:152万7936円
- 6年目:216万円・20万3382円:236万3382円
- 8年目:288万円・37万422円:325万422円
- 10年目:360万円・59万2243円:419万2243円
- 12年目:432万円・87万2228円:519万2228円
- 14年目:504万円・121万3969円:625万3969円
- 16年目:576万円・162万1280円:738万1280円
- 18年目:648万円・209万8210円:857万8210円
- 20年目:720万円・264万9060円:984万9060円
- 22年目:792万円・327万8393円:1119万8393円
- 24年目:864万円・399万1058円:1263万1058円
- 26年目:936万円・479万2199円:1415万2199円
- 28年目:1008万円・568万7281円:1576万7281円
- 30年目:1080万円・668万2107円:1748万2107円
上記のとおり、20年間積み立てると総額984万9060円(元本720万円・利益264万9060円)、30年間積み立てると総額1748万2107円(元本1080万円・利益668万2107円)という結果になりました。
なお、今回のシミュレーションは積立投資の「期待度」をイメージするためのものであり、実際の運用はこの通りではありません。
マイナスとなる時もあり、その状態が長く続くかもしれません。不安を抱く時期があることも理解しておきましょう。
3. NISAにもある! 元本割れなどの「投資リスク」を忘れずに
これらはあくまでシミュレーションですし、実際にシミュレーションどおりの結果がでる訳ではありません。
メリットがあるとはいえ、新NISAをはじめとする運用にリスクがないわけではありません。
あくまでも運用するという性質上、リスクはつきものです。
長期分散によってリスクを減らすことはできても、資産が減ってしまうというリスクはゼロにすることができません。
そのため、自分のリスク許容度などをしっかり確認し、預貯金と分散しておくことも重要なのです。
また何%で運用できたかは、後にならないとわかりません。シミュレーションはひとつの目安として、月々の積立に回せる額、目標の金額をしっかり考えておきましょう。
4. ライフスタイルや目的に合う「資産形成」を検討して
NISAには、投資から得た利益に対して税金が一切かからないというメリットがあります。
先程挙げた例のように、月3万円の積み立てを想定利回り3%で30年運用して得られる運用収益は668万2107円です。
通常であれば、この運用収益には20.315%の税金がかかるため約136万円が税金として差し引かれます。
しかし、NISAを利用して投資をした場合、この運用収益にかかる税金はゼロとなるのです。長期的に見るほど、この差は大きくなってくるといえるでしょう。
金利も低く、銀行に預けるだけではお金を増やすのが難しい今の時代。効率よくお金を増やすために「NISA」など積立投資の活用も考えてみてはいかがでしょうか。
参考資料
鶴田 綾