2. 年収400万円台の世帯は「手取り収入」からいくら貯蓄している?
では最後に、年収400万円台(年収300〜500万円未満)の年間手取り収入からの貯蓄割合について紹介していきます。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」によると、年収300〜500万円未満の年間手取り収入からの貯蓄割合は下記の結果となりました。
- 5%未満:6.6%
- 5~10%未満:13.5%
- 10~15%未満:19.3%
- 15~20%未満:3.6%
- 20~25%未満:6.8%
- 25~30%未満:1.3%
- 30~35%未満:3.4%
- 35%以上:4%
- 貯蓄しなかった:41.5%
- 平均:8%
年間手取り収入からの貯蓄割合として多かったのは「10~15%未満」の19.3%。次いで「5~10%未満」の13.5%となっています。
3割以上が、手取り収入から「約5〜15%」の割合で貯蓄をしているようです。
その一方で、41.5%もの人が「貯蓄しなかった」と回答していることから、約3世帯に1世帯は貯蓄ができていない状況がわかりました。
物価上昇が続く中、やりくり力が求められています。
3. 貯蓄ペースの見直しを検討しよう
本記事では、年収400万円世帯の平均貯蓄額について詳しく解説していきました。
「年収400万円〜450万円世帯」と「年収450万円〜500万円世帯」の平均貯蓄額はそれぞれ「850万円」「901万円」。これだけ見ると、意外にしっかり貯蓄できていると感じるかもしれませんね。
しかし、「貯蓄額」から住宅ローン返済などの「負債」を差し引いた結果である「純貯蓄額」をみると、その額は300万円に満たないことが分かります。
同じ年収400万円世帯でも、今現在の年齢やライフプランによって今後の見通しは異なります。
貯蓄を見直すのであれば、まずは先取り貯蓄が必須となるので、手取り収入からの貯蓄割合を参考にするのもひとつでしょう。
記事を参考に今一度、貯蓄ペースの見直しをしてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」
- 厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2022年平均結果-(二人以上の世帯)」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」
奥田 楓也