2. まだ間に合う! 新NISAで「1000万円」貯める積立シミュレーション
さて、1000万円を無理なく積立投資で達成するためには、どのくらいの期間でいくらつみたてればよいのでしょうか。
今回は元利合計で1000万円を達成するための運用期間と金額を、利回り別でシミュレーションしてみました。
なお、運用した場合との比較対象として、利回り0%の結果も計算しています。
2.1 「積立投資で1000万円」シミュレーション結果
【利回り(年率)0%】
- 10年:8万3333円
- 20年:4万1667円
- 30年:2万7778円
【利回り(年率)1%】
- 10年:7万9271円
- 20年:3万7656円
- 30年:2万3831円
【利回り(年率)3%】
- 10年:7万1561円
- 20年:3万460円
- 30年:1万7160円
【利回り(年率)5%】
- 10年:6万4399円
- 20年:2万4329円
- 30年:1万2015円
運用益ゼロで30年かける場合、毎月約3万円の積立で1000万円を貯められるとわかります。しかし、年率1%で運用できたら毎月の積立額は約2万3000円です。
一方、年率5%で20年運用した場合にも、毎月の積立額は2万5000円以内となるようです。
つまり、1000万円の資産は、貯蓄に自信のない30歳代・40代の人でも、退職やリタイアまで時間の少なめな50代の人でも、手が届く目標だといえます。
ただし、NISAの運用は預貯金のように将来の成果を約束されていません。
上手くいけば想定以上のリターンを得られるかもしれませんが、反対に損をする可能性もあります。あくまでも、この金額は目安だと理解しておきましょう。
3. 「老後資金」づくりに遅すぎることはない! 新NISAもチェックしてみて
記事内で紹介した意識調査によると、『資産所得倍増プラン』の具体的な取組みのうち最も認知度が高かったのが「家計金融資産を貯蓄から投資にシフトさせるNISAの抜本的拡充や恒久化」(61.4%)でした。
2024年からスタートしたばかりの新NISA、その制度の見直しについて認知している人は多いようです。
そして、今回の1000万円のように具体的なゴールを定めることで計画は立てやすくなり、楽しんで積み立てできるようになるでしょう。積立投資に「遅すぎる」ということは、決してありません。
毎月2万円から3万円の積立であれば、家計の見直しなどで資金を捻出できるのではないでしょうか。
意識調査からも、2024年からスタートした「新NISA制度」を背景として、ますます老後の資金面を意識する層が今後増加していくと読み取れます。
自分にできそうな目標を立て、早めに取りかかることが大切。積み立て投資に遅すぎることはありません。
2024年にスタートした新NISA制度などの活用も検討しながら、ぜひ資金計画を立ててみてください。
参考資料
荒井 麻友子