人生100年時代、自力で資産形成をすすめていくことが重要視されています。
なかでも注目を集めているのが、2024年からスタートした「新NISA」かもしれません。
家庭環境や理想のワークライフバランスとの兼ね合いにもなりますが、老後の資金づくりは早めに進めておきたいもの。
岸田政権が2022年に掲げた『資産所得倍増プラン』では、日本の家計金融資産の半分以上を占める「現預金」を投資に繋げることにより、国民の所得向上と日本経済の活性化を実現させようという動きが注目を集めました。
そんな需要や世論の影響も相まって「新NISA」への注目度は高まりつつあります。
とはいえ「2024年にスタートしてから1ヶ月、様子見してしまった……」という人もいるのではないでしょうか。
今回は、最新の意識調査結果を踏まえながら「積立投資で1000万円」に向けた計画をシミュレーションしてみました。
1. 『資産所得倍増プラン』の投資行動への影響は?最新の調査データをチェック!
スパークス・アセット・マネジメント株式会社が「資産所得倍増プランに関する意識調査2024」を実施。
社会人の男女を対象に、政策そのものに対する意識や投資行動への影響についての調査を実施しました。
調査概要は下記のとおりです。
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする20~59歳の男女
- アンケート母数:男女合計1000名(全国)
- 実施日:2024年1月22日~1月23日
- 調査会社:ネットエイジア株式会社
- リリース公開日:2024年2月13日
1.1 【年代別】新NISAに対する姿勢、全世代で半数以上が『前向き』
全回答者(1000名)に、新NISAの利用状況を聞いたところ「利用している」が17.3%、「利用していないが、利用したいと思っている」が39.3%。
それらを合計した『利用に前向き』は56.6%、「利用しておらず、利用したいとも思わない」は43.4%となりました。
年代別にみると、利用している人の割合は、30代(23.2%)が最も高くなりました。
ちなみに、同じく『利用に前向き』な人の割合も30代がトップでしたが、どの年代も半数以上の人が『利用に前向き』であるとわかります。
では、こうした投資・資産運用に対する姿勢に政策はどのくらい関与するのでしょうか。
今回は、新NISAにスポットを当ててチェックしてみましょう。
1.2 【年代別】新NISAの利用を始めた・利用したいと思ったことに政策が影響した?
新NISAを利用しているまたは利用したいと思っている人(566名)に、新NISAの利用を始めたこと・利用したいと思ったことに『資産所得倍増プラン』は影響しているか聞いたところ「影響している」は42.0%、「影響していない」は58.0%となりました。
新NISAに関しては直接的な関与はなくとも、別の質問で尋ねられた「投資意欲全般」の高まりについて「高まった」と回答した人は全体の65.8%をマーク。
年金や退職金といった流動的で不明瞭なお金に頼りすぎない老後を想定した、将来志向の強い世代が増えていると考察できます。
今回は、若い世代からも支持される「新NISA」などの積立投資を例に、シミュレーションしていきましょう。