4. 1800万円の投資枠達成を実現するためのポイント3選

1800万円の投資枠を達成するためには、継続的に余裕資金を捻出して、投資に回していくのが有効です。

最後に、投資枠1800万円を使い切るためのポイントを3つ紹介します。

4.1 現時点で確実に投資に回せる金額を計算する

現在の生活スタイルから、無理なく投資に回せる金額を計算してみてください。

1800万円を達成するためには、継続的に投資していく必要があります。

将来現金が足りなくなったり、意図しない売却を余儀なくされたりすることのない、投資可能額を試算してみてください。

もし、試算した金額で充分に1800万円に到達する場合は、いまの生活レベルを維持するように努めつつ、投資を進めていきましょう。

4.2 投資額が不充分なら家計の見直し・投資計画の策定を

いまの投資額では老後までに1800万円も投資に回せないという方は、家計の見直しと投資計画の策定をすすめましょう。

まずは、家計を見直して月々の拠出額を増やすのが先決です。

月々の収支を見て、削減できる無駄な浪費や使途不明金がないか分析してみてください。

通信費や光熱費、生命保険料などの固定費は、契約プランや会社の変更などにより無理なく節約できる場合があります。

続いて、長期の投資計画を策定してみましょう。

現時点では投資額が少なくても、子どもの独立や住宅ローン返済の終了などのライフイベントを経れば投資額を増やせる可能性があります。

最終的には、投資枠1800万円を使い切る目途が立つ方も少なくありません。

4.3 自分に必要な現金額を把握

投資額をコントロールするためには、現金・投資の比率に着目することも大切です。

しばしば現金は「最低生活費の6か月分」といいますが、実際に必要な金額はライフステージや年収、家族の状況などさまざまな条件によって変わります。

たとえば、家族が多ければ多くの現金余力が必要ですが、若い一人暮らしなら投資を積極化するのも一案です。

当面の生活費+もしものときのお金がいくら必要か計算して、余る部分は投資に回しましょう。

過度に貯蓄を貯めこみすぎない方が、効率的な投資という観点からは望ましいといえます。

5. まとめにかえて

新NISAでは非課税保有限度額が1800万円に拡大しました。

若いうちから積立を始めれば、1800万円の投資枠を使い切ることは充分可能です。また、投資枠1800万円を使い切る余裕がある方は、できるだけ早期に達成したほうが良いといえます。

家計の見直し等も平行して行いながら、戦略を練ってみましょう。

参考資料

太田 彩子