5. 「年金×年収の一覧表」で将来の年金目安額をチェック
老齢年金は、基礎年金か厚生年金かで水準が異なります。また年齢による違いも若干見られました。
さらに、厚生年金において最も大きいのは「現役時代の年収による個人差」です。
最後に「年収と加入期間ごとに目安となる厚生年金額」をご紹介します。
現役時代の年収だけでなく、加入期間も重要になることがわかります。ただし、これまでの平均年収を把握できている方は多くないでしょう。
より正確に目安額を知りたい場合は、ねんきん定期便やねんきんネットなどで確認してみることがおすすめです。
これまでの加入記録も確認できるので、漏れや誤りがないかを確認してみましょう。
6. まとめにかえて
今回の記事で見てきたとおり、年金だけで生活できる方はそう多くありません。また、老後に対して漠然とした不安を抱えたまま、とりあえずで老後資金の準備を始めるのはオススメしません。
まずは、ねんきん定期便やねんきんネットで「将来の年金見込額」を確認しましょう。その上で、老後にかかる月々の生活費等をシミュレーションし、老後資金の不足額を計算します。
そして、その不足額をいつまでに貯めたいかの目標を決め、目標達成のためにどのような手段をとる必要があるかしっかり計画をたてていきましょう。
これから先、私たち現役世代が高齢者になった時に受け取れる年金額は今のシニアが受け取っている年金額より少なくなっているかもしれません。
そして、その時に頼りになるのは現役時代に貯めた老後資金です。
老後、「年金が少なくて生活が厳しい」というリスクを避けるためにも、今のうちから老後に向けてお金を貯める準備を始めてみてはいかがでしょうか。
※金額等は執筆時点での情報にもとづいています。
参考資料
- 日本年金機構「年金額の計算に用いる数値」
- 日本年金機構「老齢年金ガイド 令和5年度版」
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
鶴田 綾