2. 新NISAの疑問に答えます!

では、具体的に、みなさんからよく寄せられる新NISAの疑問について確認していきましょう。

2.1 Q1.いくらまで投資をすることができるの?

1年間に投資ができる非課税枠は360万円まで(成長投資枠:240万円、つみたて投資枠:120万円)となっています。

そして、新NISAで投資ができる上限金額は最大1800万円まで(うち成長投資枠1200万円)です。

例えば、毎年つみたて投資枠120万円を使って投資をした場合、15年で上限金額1800万円に達します。

2.2 Q2.投資期限はある?

新NISAは、投資期限がありません。

日本国内に住んでいる18歳以上の人なら、生きている限り、非課税で資産運用を続けることができます。

2.3 Q3.2023年まで変更前のNISAで資産運用していた人はどうなる?

2023年末時点でNISA口座を保有していた場合、同じ証券会社などの金融機関に、新NISAの口座が自動的に開設されます。

特別な手続きは必要なく、すぐに新NISAでの資産運用を始めることが可能です。

2.4 Q4.変更前のNISAの預かりを新NISAに移管できる?

できません。

変更前のNISA口座に預かりは、それぞれの非課税保有期間が終了した時点で、特定口座や一般口座などの課税口座に払出されます。

なお、非課税保有期間中はいつでも売却することが可能です。

また、特定口座や一般口座(課税口座)にある預かりについても、新NISAに移すことはできません。

新NISAで資産運用をするには、新たに買付を行う必要があります。

2.5 Q5.新NISAはどうやって始めればいいの?

証券会社などの金融機関で、NISAの口座開設を行います。

NISA口座は、ひとり1口座しか持つことができません。

複数の証券会社に同時に口座開設することはできないため、二重に開設されないよう、税務署でチェックされています。

2.6 Q6.いつでもNISAで資産運用を始めることができる?

はい、できます。

NISAは1月から12月までを1年として区切っています。

1年間の非課税枠最大360万円は、12月までに使い切ればよいので、1月から始めて毎月こつこつ投資をしてもいいですし、12月から限度額360万円を一括で投資することもできます。

2.7 Q7.投資初心者です。NISAではどんな商品を購入したらよいですか。

つみたて投資枠で、手数料が低いインデックス投資信託に投資をすることを検討してみましょう。

新NISAのつみたて投資枠では、証券取引所に上場しているETFや、公募により発行された株式投資信託のうち、長期の積立・分散投資に適した一定の商品性を有するものに限定されています。

中でも、手数料が低く、先進国等に投資をしているインデックス投資信託と呼ばれる投資信託は、長期的にお金を増やすことができる可能性があります。

なお、成長投資枠は、証券取引所に上場している株式、ETF(上場投資信託)、 REIT(不動産投資信託)や株式投資信託等が対象です。

資産運用に慣れている方の場合、成長投資枠で個別株式銘柄等を購入し、よりハイリスクハイリターンな投資を行うこともできます。

3. 新NISAのまとめ

非課税で資産運用ができる新NISAは、長期にわたり資産形成をする上で大変有効で、ぜひみなさんに使ってほしい制度です。

新NISAについて、まだ疑問点があるという方もいるかもしれませんが、金融庁や日本証券業協会が公開している情報もチェックしてみましょう。

そして、疑問点を解決し、ぜひお得に資産運用にチャレンジしてみましょう。

参考資料

下中英恵FP事務所 下中 英恵