2024年2月26日、日経平均株価が22日につけた史上最高値を更新しました。
株価上昇に注目が集まる一方で、賃金は横ばい、物価は上昇という状況に、実体経済は伴っていないとの声が少なくありません。
株価上昇により、これから先、国民に恩恵はあるのでしょうか。
さて、先の見えない世の中ですが、だからこそ自助努力が必須となります。
本記事では、多くの人が年金暮らしを始める60歳代に注目して、貯蓄事情を覗いていきます。
自分と同年代の周囲がどれくらい貯蓄を保有しているかを知ることで、具体的な貯蓄の目標金額を決めやすくなるでしょう。
今回は金融広報中央委員会の資料をもとに、60歳代・二人以上世帯の貯蓄額をみていきます。
1. 【60歳代・二人以上世帯】貯蓄3000万円以上は何パーセントか
60歳代・二人以上世帯で「貯蓄3000万円以上」の人はどれくらいいるのでしょうか。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」より、60歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。
1.1 【60歳代・二人以上世帯】の貯蓄3000万円以上の割合
- 20.3%
1.2 【60歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:1819万円
- 中央値:700万円
1.3 【60歳代・二人以上世帯】の貯蓄額一覧表(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 金融資産非保有:20.8%
- 100万円未満:6.1%
- 100~200万円未満:5.5%
- 200~300万円未満:3.3%
- 300~400万円未満:3.2%
- 400~500万円未満:3.4%
- 500~700万円未満:5.3%
- 700~1000万円未満:6.1%
- 1000~1500万円未満:8.6%
- 1500~2000万円未満:5.7%
- 2000~3000万円未満:8.8%
- 3000万円以上:20.3%
貯蓄3000万円以上の世帯は、約2割となりました。
60歳代ですので、定年退職時にまとまった退職金を受け取ったことにより、一気に貯蓄額が増えたという世帯もあるかもしれません。
また、上記の貯蓄額には現金・預貯金以外に株式や投資信託、債券などの金融商品残高も含まれていますので、金融商品の資産価値が上昇したことにより資産が膨らんだ世帯もあるでしょう。
2. 【60歳代・二人以上世帯】貯蓄保有世帯のみの平均と中央値はいくらか
次に、同調査より貯蓄保有世帯のみの貯蓄額について見ていきましょう。
2.1 【60歳代・二人以上世帯】の貯蓄3000万円以上の割合
- 25.6%
2.2 【60歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:2317万円
- 中央値:1270万円
貯蓄保有世帯のみの貯蓄額をみると、貯蓄3000万円以上は25.6%。
平均は2000万円を超え、中央値は1000万円を超えました。