NECパーソナルコンピュータ株式会社(以下、NEC PC)は2024年2月13日に、タブレット端末として最大クラスとなる14.5型ワイドの「LAVIE Tab T14」と8.8型ワイドの「LAVIE Tab T9」を発表しました。価格はオープンで、メーカー想定税込価格はLAVIE Tab T14が14万2780円、LAVIE Tab T9が9万8780円。LAVIE Tab T9はより高いスペックを備えるWeb直販モデルを用意し、価格は10万9780円。2月15日に発売します。

1. 【NEC PCタブレット新製品】プレミアムAndroidタブレットの市場を開拓

NEC PCのタブレットはエントリーからハイエンドまで幅広いモデルをラインナップしているのが特徴で、2024年1月時点で7モデルを揃えています。タブレット市場全体ではAppleのiPadが高いシェアを占めていますが、Androidに絞るとNECPCは約37%のシェアを誇っており、国内ではトップです。

ただ市場環境をみると、楽観視はできません。Androidタブレットは価格帯別で比較すると250ドル以下のモデルが76%を占めており、「安いものが売れる」という傾向が強くなっています(IDC調査)。Androidスマートフォンでは250ドル以下のモデルは38%なので、これはタブレット市場ならではの課題と言えます。

実際にNEC PCが実施したWeb調査でも、iPadが「動作が快適」「画質が美しい」「グラフィックの処理能力が高い」というイメージがあるのに対して、Androidタブレットは「コスパが良い」というイメージが強いという結果でした。

こうした状況に一石を投じるべく、NEC PCが発表したのが「LAVIE Tab T14/T9」です。まだあまり定着していないプレミアムAndroidタブレット市場を開拓し、ハイスペックをクリエイターやヘビーユースユーザーに訴求することが狙いです。

2. 【NEC PCタブレット新製品】ハードもソフトもプレミアムな「LAVIE Tab T14」

それぞれのモデルの特徴を紹介していきます。まず、LAVIE Tab T14の分かりやすい特徴は14.5型ワイドの有機ELディスプレイです。3000✕1876ドットの高解像度で、リフレッシュレートは120Hzを実現。映像やゲームをハイクオリティに楽しむことができる仕様になっています。画面に負けじとサウンドにも注力しており、Dolby Atomos対応の4ch/8スピーカーで臨場感のある立体音響を再現します。

出所:NECパーソナルコンピュータ株式会社 広報提供

出所:NECパーソナルコンピュータ株式会社 広報提供

プロセッサはMediaTek Dimensity 9000、メモリは12GBでマルチタスクにおいて際立った処理性能を発揮します。新たに採用した「One Vision」というユーザーインターフェースは、複数のアプリを同一画面上に表示するフローティングウィンドウや分割画面に対応しており、「マルチタスクが快適」という強みを存分に生かすことができるようになっています。

筆者撮影

プレミアムタブレットならではの「描く」にもこだわっており、専用デジタルペンは4096段階の筆圧検知に対応。紙に描くようななめらかな書き心地を実現しています。「CLIP STUDIO PAINT」(3ヶ月無料)をプリインストールしているので、本格的なイラストを描きたいというクリエイターの志向にもマッチしそうです。

ストレージは約256GB。バッテリー容量は1万2300mAhで、駆動時間は約6時間(Web閲覧時)。カメラはフロントにシングルレンズ(有効画素数約1300万画素)、リアにデュアルレンズ(有効画素数約1300万画素+500万画素)を搭載しています。防水(防滴)はIPX2、防塵はIP5Xに対応。サイズが大きい分、重量は約735gと重めです。