2024年3月4日、東京株式市場で日経平均株価が史上初の4万円台をつけました。
個別株や投資信託などで国内株式に投資している方は、毎日、日経平均株価の動向が気になることでしょう。
投資はリスクを伴うとはいえ、こうした値上がりのニュースを耳にすると「あの時、勇気を出して投資しておけば良かった…」と少し悔しい気持ちになる方もいるかもしれません。
「投資しておけば良かった」という後悔よりも深刻なのが「貯金しておけば良かった」です。
特に、老後が間近に迫ってから後悔しても時すでに遅し。決して十分とはいえない年金収入だけで長い老後生活を過ごすことになってしまいます。
50歳代、老後資金の確保にラストスパートをかけたいところです。同年代のみんなはどれくらい貯蓄できているのでしょうか。
今回は金融広報中央委員会の資料をもとに、50歳代・ひとり世帯の貯蓄額をみていきます。
1. 【おひとりさま50歳代】みんなの貯蓄額はどれくらい?
さっそく、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」より、50歳代・おひとりさま世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。
1.1 【おひとりさま50歳代の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:1048万円
- 中央値:53万円
1.2 【おひとりさま50歳代の貯蓄額一覧表】金融資産を保有していない世帯を含む
- 金融資産非保有:39.6%
- 100万円未満:11.5%
- 100~200万円未満:5.5%
- 200~300万円未満:4.4%
- 300~400万円未満:3.0%
- 400~500万円未満:1.9%
- 500~700万円未満:3.0%
- 700~1000万円未満:5.5%
- 1000~1500万円未満:4.6%
- 1500~2000万円未満:4.1%
- 2000~3000万円未満:4.1%
- 3000万円以上:9.6%
おひとりさまで過ごす50歳代の平均貯蓄額は1048万円、より実態に近い数値だと考えられる中央値は53万円でした。
貯蓄額階層別に見ていくと、最多は39.6%を占める貯蓄ゼロの人たちです。
退職金を老後資金にするため、積極的に貯蓄をしない人もいるかもしれません。
2. 【おひとりさま50歳代】貯蓄保有世帯のみの平均と中央値はいくら?
次に、同調査より貯蓄保有世帯のみの貯蓄額について見ていきましょう。
2.1 【おひとりさま50歳代の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:1775万円
- 中央値:610万円
貯蓄保有世帯のみの貯蓄額をみると、「老後2000万円問題」でひとつの目安とされるようになった「2000万円」以上の貯蓄を保有する人は22.6%です。
平均は1700万円を超え、中央値は600万円を超えました。