2. 積立金額を高くするのも投資期間を短縮するうえでは有効
短い積立期間で資産形成を進めるなら、積立額を増やすのも有効な手段です。
利回りを高めると一般に投資期間中に損失が出るリスクも高くなりますが、投資金額を増やす場合は、より確実に資産を増やしていけます。
今度は利回りを4%に固定して、積立金額ごとの投資に必要な期間を計算してみました。
2.1 積立額ごとのシミュレーション結果(必要な投資期間・投資開始時期)
- 2万円:41年2ヶ月・23歳10ヶ月
- 4万円:28年3ヶ月・36歳9ヶ月
- 6万円:21年10ヶ月・43歳2ヶ月
- 8万円:17年11ヶ月・47歳1ヶ月
- 10万円:15年3ヶ月・49歳9ヶ月
- 12万円:13年3ヶ月・51歳9ヶ月
新社会人になってすぐに資産運用をはじめれば、月2万円でも老後に2500万円の資産をつくることができます。
一方で、積立額を大きくすれば、短い投資期間で目標達成が可能です。
特に、月10万円以上を積み立てられれば、40歳代の後半〜50歳代から投資を始めても65歳時点で2500万円の資産形成の余地があります。
子供の独立や収入の向上などにより家計に余裕が出てきたタイミングでは、できるだけ多くの金額を投資に回すのも有効な選択といえます。
3. 積立投資は早く始めるほど目標達成のハードルが下がる
積立投資は、早くから始めるほど目標金額の達成が容易になります。
若いうちから家計の見直しや貯蓄を活用するなどの方法で、積極的に積立投資を進めるのも一つの考え方といえます。
投資期間を短くする手段としては、利回りを高める方法と、月々の積立投資額を増やす方法があります。
安定的に投資を継続するためには、積立投資額を増やすのを先に検討するのがよいでしょう。
利回りを高めると言うことは、それだけ価格変動や損失発生のリスクが高くなり、将来の資産額の見通しが立ちづらくなります。
まずは、生活に支障がない範囲で投資額を増やして、高いリスクの投資をせずに目標達成する方法を模索しましょう。
参考資料
太田 彩子