2024年2月22日、日経平均株価は、1989年12月29日につけた取引時間中の最高値3万8957円を上回り、一時、3万9000円台をつけました。史上最高値となります。

これからの景気に期待する声がある一方で、可処分所得が増えなければ家計はより苦しくなるという声もあるようです。

特に年金暮らしのシニアにとって、モノやサービスの値段は上昇していくものの、年金収入は大きく増えないという状況は苦しいものでしょう。

今回は、年金世代となる70歳代・二人以上世帯の貯蓄額と、現代シニアの厚生年金と国民年金の平均月額、また2024年度の年金額例をみていきます。

1. 【70歳代・二人以上世帯】貯蓄100万円未満は何パーセント?

70歳代・二人以上世帯で「貯蓄100万円未満」の人はどれくらいいるのでしょうか。

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」より、70歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。

1.1 【70歳代・二人以上世帯】の貯蓄100万円未満の割合

  • 5.9%

1.2 【70歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値

  • 平均:1905万円
  • 中央値:800万円

1.3 【70歳代・二人以上世帯の貯蓄額一覧表】(金融資産を保有していない世帯を含む)

  • 金融資産非保有:18.7%
  • 100万円未満:5.9%
  • 100~200万円未満:4.1%
  • 200~300万円未満:2.8%
  • 300~400万円未満:4.0%
  • 400~500万円未満:2.2%
  • 500~700万円未満:7.5%
  • 700~1000万円未満:6.5%
  • 1000~1500万円未満:10.3%
  • 1500~2000万円未満:7.1%
  • 2000~3000万円未満:10.0%
  • 3000万円以上:18.3%

貯蓄100万円未満は1割未満となりました。

また、金融資産非保有、つまり貯蓄ゼロの世帯は18.7%と決して少なくありません。

ここで確認した貯蓄額には、現金・預貯金のほか株式や投資信託、債券などの金融商品残高も含まれています。

まとまったお金が必要になった時に対応できる資金が100万円未満となれば、不安な老後生活を送ることになりそうです。

では、毎月の年金収入はどれくらいあるのでしょうか。