4. 新しい供養のカタチ「遺骨の一部をアクセサリーに加工」

4.1 ペンダントなどのアクセサリーに加工する

ペンダントなどのアクセサリーに加工するという供養方法もあります。

粉骨したご遺骨の一部を、ペンダントやブレスレット、指輪に入れて身に着ける方法です。最近では人工ダイアモンドに加工するなど、選択肢も広がってきています。

「常に故人を身近に感じたい」と思う方には嬉しい供養方法ですね。ペンダントなどのアクセサリーに加工する供養の費用は以下の通りです。

遺灰を加工するかどうかで費用に大きな差が生まれます。

  • 遺灰を入れるタイプのアクセサリー 1~3万円程度
  • 遺灰を人口ダイアモンドに加工したアクセサリー 45~300万円程度

4.2 樹木葬

樹木葬とは、墓石の代わりにシンボルツリーを墓標とし、遺骨を骨壺に入れて木の下に埋葬したり、粉骨して木の根元に撒く供養方法です。

桜やハナミズキなど花が楽しめる木が人気ですが、クスノキなどの常緑樹を植えているところもあります。

また、樹木葬は一般的に永代供養であるため、お寺や霊園が管理をしてくれるので、お墓を継ぐ人がいなくても安心して選べる方法です。

樹木葬の費用は以下の通りであり、埋葬方法によって多少値段が異なります(※各種資料をもとに筆者計算)。

  • 合祀型(複数の遺骨を同じ区画に埋葬) 5万~20万円程度
  • 個人型(一人ひとりに設けられた区画に埋葬) 15万~60万円程度
  • 家族型(家族や友人専用の区画に埋葬) 20万~30万円程度

5. まとめにかえて

今回は墓じまいにかかる費用や、新しい供養の形などの費用と特色を整理していきました。

墓じまいをし、新しい供養の形をとることを検討している人にとって、お金の問題は必ず考えなければならない問題です。かかる費用を知り、あらかじめ誰がどの割合で費用を負担するか決めておくことが大切です。

具体的な手続きについては自治体や、墓地の管理者により決まりが異なる可能性があるので確認が必要です。

さらにたいせつなのは、墓じまいにあたり親族たちの同意をもらうということ。長い間守られてきたご先祖様のお墓をしまう場合などは、地域の習慣やゆかりのある人々の意見にしっかりと耳を傾けながら、みんなが納得できる墓じまいできれば理想的ですね。

参考資料

吉沢 良子