2018年2月14日に行われた、株式会社リブセンス2017年12月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料
スピーカー:株式会社リブセンス 代表取締役社長 村上太一 氏
株式会社リブセンス-2017年12月期決算説明会通期エグゼクティブサマリー
村上太一氏(以下、村上):こんにちは。株式会社リブセンス代表取締役の村上です。本日はお集まりくださいまして、誠にありがとうございます。2017年12月期の決算説明をできればと思います。
まず本日、こちらの内容をお話しできればと思います。2017年の決算の概要、2018年の取り組みと今後の見通し、最後に補足説明資料が添付されている状況です。それではまず、決算概要のご説明ができればと思います。
こちら、サマリーとして3つほど記載しております。当期においては全セグメント増収、売上高に関してはYoYで18.3パーセント増となりました。期初で申し上げていたとおり、中長期の成長に向けた投資を積極的に行っています。その関係で、営業利益に関してはYoYで56.5パーセント減となりました。
当初業績予測は、売上高64億円、営業利益0円で開示しておりましたが、先日公開したとおり、予想修正しました。営業利益に関しては、営業利益0円から2億2,000万円となっております。
引き続きコストを見直し、筋肉質な体制をつくるのも、投資と同時に大事だと考えております。コストの見直しと同時に、一部投資を繰り越しました。こちらに関しては積極的に投資をしようと考えている一方で、しっかりと見込みが立っているところに投下をしていくのも大事にしております。
やみくもに費用を使うのではなく、小さい単位で投資を行った上で、成果が出そうだという手応えのもと、しっかりと積極的に行っていく中で、一部投資を繰り越した関係があり出た営業利益です。
費用の削減の部分、筋肉質にしていく部分に関しては一定の部分だとは思いますが、投資の一部繰り越しに関しては、組織としての実行力、また仮説の精度等をさらに高めていく必要もあると考えております。
各メディアでマネタイズ・規模拡大が進展し、増収しております。「マッハバイト」はリブランディングと価値訴求を優先し、売上高は横ばいとなっております。
求人情報メディアの領域は、「転職会議」が売上を牽引いたしました。
マッハバイトに関しては、価値訴求を優先し、売上高は横ばいという状況です。不動産メディアの領域においては、「DOOR賃貸」が広告等で集客拡大に寄与し、大幅に増収いたしました。イーコマースの「waja」、新規事業もそれぞれ増収し、成長基調を維持している状況です。
3点目、広告・技術・人材への投資の推進です。
一部投資に関しては、2018年に繰り越しも行いましたが、本期においてこの広告・技術・人材の部分も積極的に力を入れておりました。当社独自のデータ基盤である「Livesense Analytics」に加え、機械学習基盤の開発を着手している状況です。
その他、組織風土の醸成、強い組織を作るための新卒の採用、また地方正社員採用です。都内のアルバイトの人材(の業務)を地方の正社員がすることによって、よりコミットメントが高く、またコスト効率もよくなっている状況で、組織風土の醸成等も引き続き進めている状況です。
通期業績概要
業績は、こちらのとおり売上高約63億円、営業利益約2億2,000万円となっております。
営業利益と経常利益の部分で一部差があります。昨年は、そこまで大きな差ではありませんが、今期においては約2億円ほど営業利益と経常利益に差があります。
こちらに関しては違約金収入というかたちで、過去、当社の媒体を利用しているお客さまの採用のログ等を見たときに、実際に採用しているにも関わらず不採用になってしまっていたり、不採用として申請があった企業さまに対して、適切な費用をいただくかたちで徴収している費用です。
こちらに関しては前期、2億円ほど計上しておりますが、今期の規模感としてはここまで大きくはならない見込みです。
通期全社総括
続いて、全社の総括です。
2017年方針として、コーポレートビジョン「あたりまえを、発明しよう。」の実現に向け、新たな「あたりまえ」の創出を支える強みの確立というかたちで掲げておりました。
競争優位の確立に向け、競争力の源泉となる事業の価値・事業の方向性は一定明確化できてきたと考えております。今後の成長の道筋を作るにあたっての土台ができてきたのではないか、という認識を持っております。
リソースの最適配分であったり、どのような強みを押し出していくかは後ほども説明しますが、どんなデータを取っていくか、今後のIT業界においては、どんなデータを取り、そのデータをもとに、どうサービスに反映させていくかという点も大事だと考えております。
どのような勝ち筋を作っていくか、どんなサービス価値を作っていくかという部分が、一定の目処が立ったところは良かった点であると考えております。
一方で、中長期成長に向けた投資は継続課題で、成長投資を推進したものの、一部見直しおよび繰り越しを行いました。計画の精度と実行速度に関しては、引き続き課題で、まだまだ改善余地があると考えております。中長期で強い会社を作るにあたっても、組織の部分、実行力の部分は引き続き注力していく大事な部分であると考えております。
通期事業別総括①
事業別のトピックスに関してはこちらのページ、または次のページに記載させております。
前の6ページで、非常にトピックスに関しては紹介しているので、割愛したいと思っております。
通期事業別総括②
各事業、やるべき施策に関しては着々と進展している状況です。また、昨年は転職ナビと転職会議を統合し、リソースを転職会議に注力するなど、事業ごとでのメリハリづけやシナジーの追求も行えてきたと考えております。
通期売上高・営業利益の推移
続いて、通期売上高・営業利益の推移です。
各セグメントとも増収で、連結売上高に関してはYoYで18.3パーセント成長となっております。今期においても、利益蓄積よりも成長投資、未来の事業規模、世の中へのインパクトをしっかり大事にしていきたいと考えております。
通期セグメント売上高・営業利益の推移 求人情報メディア事業
通期セグメントの売上高・営業利益の推移です。
まず求人情報メディアです。転職会議においてはYoYで24.3パーセント成長と、マッハバイトはリブランディングとユーザー体験の向上を優先し、売上高は横ばいとなっております。
広告宣伝費の増加により、営業利益はYoYで22.8パーセント減となっております。広告宣伝費においては、転職ナビにおいてもWeb広告を中心に出稿も開始しました。その他、マッハバイトのリブランディング、認知度向上の施策も行っております。
転職ナビは、リソースは大きく転職会議に充てていくというお話をいたしましたが、一方で広告宣伝費の投資額に対して利益が出る範囲であれば、Web広告・リスティング広告・リターゲティング広告等に関しては出稿していこうという方針で行っております。
通期セグメント売上高・営業利益の推移 不動産情報メディア事業
続いて、不動産のメディアです。DOOR賃貸に関して、掲載物件数増加、広告等の集客拡大により、売上・利益ともに大幅に増加しております。「IESHIL」に関してもマネタイズが進展し、今後の成長に向けてサービス拡充を進めている状況です。
昨年は、IESHIL CONNECTというかたちで、アジア航測という会社と共同でサービスを提供する新たな動き等も行いました。他社の強みを活かしたサービス展開。また、不動産市場はまだまだ透明性が低い。
先進国と比べるとまだまだ課題がある市場に対して、地盤データ、また洪水が起きたときどのような事象が起きるかといったデータを、多くのデータを保有している会社と共同でサービスを提供することによってユーザー価値を高めていく、そんな新たな取り組み等もした1年でした。
通期セグメント売上高・営業利益の推移 イーコマース事業
イーコマースの通期セグメント売上高・営業利益です。
連結子会社のwajaの推移です。買収後、一時的に苦しい時期もあったものの、しっかりと売上が上がり、利益も上がってきている状況です。
昨年に関しては、新たなオプションサービスで「あんしん保証」という当日配送を保証する、また返品保証、ブランド保証、検品保証、通関保証等をする、5つの保証を柱としたオプションサービスを提供を開始しました。
ユーザーからの満足度が上がるとともに、収益性も向上するような取組が大きく寄与いたしました。
その他、eコマースの事業においては、すでにもっているアセットとして写真の撮影等小規模ごとの写真撮影、出品等を効率的に行うようなシステムの外販等も現在進めている状況です。
通期営業利益の推移 増減分析
通期営業利益の推移の増減の分析です。
売上高は順調に増加し、広告宣伝費はWeb広告に加えて、リニューアルに伴う広告宣伝費、ブランディングの投資等を行っている状況です。
通期費用の推移
その他費用の推移に関しては、新卒等の正社員増により人件費がY o Yで16.2パーセント増。Web広告強化、リニューアル等により、広告宣伝費をY o Yで63.2パーセント増となっております。
新卒等に関して、今期においても20名ほど4月に入社する予定です。組織風土により中長期で強い組織を作るにあたって、新卒を採用しそこからしっかりと育成していくのは、大切になってくると考えております。
昨年採用した人材に関しても、頭角を現す人材も何人も出てきており、新卒採用に今後も力を入れていきたいと考えている状況です。
セグメントおよび主要メディア
続いて、2018年度の取組及び業績の見通しです。セグメントは16ページ目に記載している通りの区分けです。
2018年12月期 全社方針
2018年も、2017年と変わらず当たり前の発明に向けて、強みを支える競争優位の確立を行っていこうと思っております。
2017年、マッハバイトのリブランディング合弁会社2社の設立と取組を行い、方向性等見えている状況です。
見えてきている方向性、確立するべき内容をしっかりとかたちにしていく、そんな1年であると考えております。昨年いくつか仕込んだものを、かたちにしきる、そんな1年ではないかと捉えております。
そこも要素において競争優位性、「リアルデータエンジニアリング」と次のページ以降でも紹介できればと思っておりますが、今後のIT業界、また社会全体の未来を見たとき、いかにデータをもっているか、どんなデータをもっているかが大切になってくると考えております。
そのデータにおいて、よりリアルなデータそれを取得したうえで、ユーザー体験に反映していく。そんな事業を作っていく必要があると考えております。
施策として、大きくこちらに記載しております4つの要素を進めていこうと考えております。
まず1点目は、プロモーション及び販売の強化で、この2事業をしっかりとかたちにしていくことです。しっかりとプロモーション及び販売強化を行っていくという点です。
2点目は、メディアの価値向上に向けての、開発体制及びプロダクトマネジメント体制の強化です。IT業界において、昨今プロダクトマネジャー等という言葉が出ておりました。当社においても非常にプロダクト側が大切になってくる、そんな事業だと考えております。プロダクト開発の育成の仕組み、また引き上げていく要素です。
私自身もプロダクトの品質等にこだわっていく体制を、改めて確立していくことが大切だと思っております。
3点目に関しては、独自の機械学習基盤等、データテクノロジーへのさらなる投資です。「Livesense Analytics(リブセンス アナリティクス)」というデータの取得の基盤、解析の基盤等を独自で開発したのも、さらに強化していく動きを行っていきたいと考えております。
4点目に関しては、自社リソースと他社リソースの使い分けです。当社として一部の機能等は合弁会社等を通じた外部リソースを活用すると。メディア開発を中心とした、自社の強みがフルに寄与する部分にリソースは注力する。
一方で、外部のパートナーがより強い強みを活かせる要素に関しては、パートナー等も活用したうえで、成長を加速する動きを行っていく予定です。
次のページ以降は、こちらの4つの大きく施策の部分について、詳細の部分をお話しできればと思います。
リアルデータエンジニアリングとは(1/2)
まずリアルデータエンジニアリングです。データエンジニアリングで、データを取得したうえでプロダクトに反映していくのは、多くあります。例えばGoogleさんに関しても、ブラウザ等のデータを取得して、検索結果に反映していく。そんな動きは各社が行っていくと思っています。
そのデータテクノロジーの強化は行っていき、そのうえでもう1歩先にいきたいなと思っています。当社のもっているポジションを活かし、より深いデータを取って、それを基にユーザー体験の構築を行っていきたいと考えております。
当社創業直後から、採用課金型で採用までデータを取得するというところが強みであると考えております。
ユーザーの方が、どこに採用が決まったのか、また採用したうえで、どのぐらい継続ができているのか、そんなデータを、当社は取っていけるポジションにあると考えております。
単純なデータを届けるだけに関しては、今後、検索エンジン等のテクノロジーが発展していくと、プラットフォーム自体が取っていく、そんなポジションだと考えております。
一方で、採用したかどうか、また企業さまは満足しているのかどうなのか、といったデータプラットフォームだけではなかなか取り切れないよりリアルなデータ、ユーザーの満足度、ユーザーが採用されたかどうか、お客さまが採用するにあたっての条件、そういったより直接お客さまとつながっているからこそわかるデータを取得したうえで、プロダクトに反映していくのが大切なのではないかと考えております。
今後は情報をただ単に届ける時代から、情報を届けたうえでその情報がユーザーにどんな価値を与えたか、ユーザーが本当に人として幸せになったのか、そんなデータまで取得したうえでプロダクトを作っていくのが、大切な時代になってくるのではないかと考えております。
求人・不動産等に特化した情報媒体で、総合型媒体のGoogle等ではない、特化しているからこその強みをどこまで作っていけるかが、競争優位において大切であると考えております。
お客さまが採用されたかどうか等のリアルなデータまで反映したうえで、プロダクトを作っていくところを、当社の強みにしていきたいと考えております。
リアルデータエンジニアリングとは(2/2)
イメージとして、こちらで掲載しておりますが、リアルなデータを取得したうえでそれを解析します。Livesense Analyticsという独自のデータ基盤等で解析したうえで、それをユーザーたちに反映していくというようなイメージをもっていただければよいかと思います。
すでに行っている施策として、例えば「マッハバイト」では、サイト内に並んでいる求人情報の並び順は、採用されたかどうかといったようなデータをまず反映したうえで作っております。
ユーザーはサイトに訪れて上から求人を見ていきます。その見ていく求人の並び順と、すべてのページを見るわけではないというデータもありますので、上位にどんな求人を表示するか、その求人がユーザーを満足させられるか、採用は本当に決まるか、そういったことが非常に大切になってくると思っております。
このように入社したかどうかという採用の部分を、サイト内にも反映していきます。リアルなデータの情報を収集したうえで、自社基盤で解析をしてサービスを自動に反映していく、そんな概念が大切になってくると思っております。
このLivesense Analyticsや機械学習の基盤等を引き続き注力をしていきます。開発チームも明確に設置したうえで提供しています。そのような動きは、引き続き大切にしていきたいと考えております。
FY2018の取り組み:注力事業
続いて注力事業です。
事業はいくつかありますが、注力していく事業は、メリハリも大切であると考えております。
直近に関しては売上高構成比の大きいマッハバイトと、成長力の高い「転職会議」、この2つに注力していきたいと考えています。
FY2018の取り組み:マッハバイト①
マッハバイトはリブランディング後の認知度向上、転職会議は「転職会議BUSINESS」の拡大を通じた売上成長等を目指していきたいと考えております。
リブランディング後の認知向上に向けたプロモーションは、他社は比較的マス媒体等のテレビCM等を多く執行しておりますが、同じようなアプローチではなく、当社はどちらかというとソーシャルメディア等を中心としたプロモーションを執行しております。
他社と同じような戦い方をするのは得策ではありません。差別化においても得策ではないのと同時に、若いターゲット層は昨今、テレビからYouTube、またソーシャルメディア等に情報取得の経路が変わってきていることもあり、ソーシャルメディア、YouTube等を中心としたプロモーションブランディングを執行しております。
企画したプロモーションにおいても、比較的好調な状況です。認知度も定点観測しておりますが、しっかりと上がり始めている状況です。
FY2018の取り組み:マッハバイト②
その他、マッハバイトは、掲載件数の増加とマッチング精度向上に継続的に行なっております。アルゴリズムが進化するにあたり、ユーザーごとにどんな情報を届けるか、検索結果ごとにどんな情報を掲載するか、品質を上げていくにあたっても、掲載数は基盤として非常に大切になっていると考えております。
その他「すぐ」をサービスコンセプトとして、UX/機能向上等の体験の差別化も進めていこうと考えています。ユーザー調査等をすると、アルバイトをしたいユーザーに関しては「すぐ」お金が欲しい、「すぐ」働き始めたいというような「すぐ」という部分が1つキーワードになってくると考えております。
現在「すぐ」お金がもらえる「マッハボーナス」というお祝い金の仕組みの定着を図っておりますが、その他にも体験がより向上できるような施策を行っていき、ただ情報を届ける時代から、特化している求人ポータルだからこそできるユーザー体験の向上を行っていきたいと考えております。
FY2018の取り組み:転職会議
その他、転職会議は、「転職会議 BUSINESS」の拡大を図っていきたいと考えております。転職会議は、現在クチコミをチェックするのが使われ方として多いのですが、クチコミを参考に、自分に合った転職先を選べるサイトに変えていく動きを行っていきたいと考えております。
現在、転職会議は、他社の媒体等で求人を探してから、働くかどうかを決めるタイミングで再度訪れ、この会社は良い会社なのか、悪い会社なのか、求人情報に載っている情報と合っているのか、というところを最後にクチコミでチェックするという使われ方をしていると考えています。
そのチェックをするだけから、クチコミを参考にしつつ、自分に合った求人を選べる、例えばサイト内で評点が高い順で求人を選べる、そのような動きを行っていきたいと考えております。
ただチェックをするだけから、サイト内で選んでいく、サイト内で決める体験までしていくという動きになりますので、クライアントさまの直接のつながり、転職の決定のところまで捉えていく動きができます。収益性の部分に関しても向上いたします。
ユーザーとしても、サイト内でより良いところを選べるような、最後にチェックするだけではなく、サイト内でもっと良いところを選べるという体系になってくるので、ユーザー体験の向上、企業の満足度の向上、収益性も向上できるようにしていけるのではないかと考えております。
クチコミをチェックするサイトから、働き先を決めるまでの、決定していくまでをすべて担える、そんなサイトにしていきたいと考えております。
FY2018の取り組み:データテクノロジー
続いて、取り組みの部分のデータテクノロジーです。
「Livesense Analytics」という自社の解析基盤に注力しております。こちらに加えて「Livesense Brain」という機械学習のインフラおよびアルゴリズムを共通化していく動きを行なっていきたいと思っております。
当社のような情報検索媒体において、レコメンデーションの仕組み、予測モデル、構造化等を共通で使うような要素に関しては、「Livesense Brain」というかたちで共通基盤にのせることによって組み込みの構造化、またデータ連携のスピードの向上等も行っていきたいと考えております。
現在、「Livesense Analytics」のサイト内に訪れたユーザーが、どのぐらい滞在しているか、またどのぐらいスクロールしたか、どこをクリックしたかというかたちで、一般の共通汎用ツールでは、なかなか取得しきれないデータ、また会員基盤と密に連携したデータの設計を行えている状況です。
そこに加えて、「Livesense Brain」というレコメンデーションの仕組み等のデータを利用したユーザー体験の向上に必要なパーツの最適化を行っていきたい、最適化の共通化というのを行っていきたいと考えております。
リアルデータを含め、データを取得した上でユーザー体験の向上を自動的に行っていく、そんなプロダクト設計を施行していこうと考えております。
FY2018の取り組み:外部パートナーとの連携
続いて、外部パートナーとの連携です。
メディア開発、メディアのプロダクトの価値向上、ユーザーの集客、マーケティング等の当社の強みを明確にする一方で、一部の機能に関しては、合弁会社と外部の力を活用する動きを行っていきたいと思っております。
その流れで、昨年末プレスリリースでも出しましたが、「リブセンスコネクト」と「フィルライフ」という2社の合弁会社を設立する動きを行いました。
転職会議では「転職会議BUSINESS」の拡大が、非常に注力するべき点であると考えております。一方で、より詳細なデータを取るにあたり、顧客接点を直接持つということは大切であると考えております。
顧客接点を持つにあたり、当社の「転職会議BUSINESS」の販売代理店等の実績もあるWiz社とともに、リブセンスコネクトという会社を設立いたしました。
Wiz社さまは、非常に営業力があり、顧客接点等を持っていくにあたっては、非常に強固なパートナーであると考えております。
顧客接点を直接持ち続けることによって、しっかりと言うお客さまの声をプロダクトに反映できる体制を作りつつ、しっかりとスケールを拡大していく動きができればと考えています。
2社目がフィルライフです。「IESHIL」に関してはオンラインでの不動産会社の紹介サービスに加えて、対面での相談サービスも施行しております。
不動産は人生のなかでも非常に大きな決断ですので、オンラインの情報ではなく、人が介在するというのは、業界の慣習的にも大事です。そんな世の中であり、それが人間でもあると思っております。
その中で直接の顧客接点を持つにあたり、スターツさまとともにフィルライフという会社を設立いたしました。
2社ともに自社では持っていないような強みを持つ一方で、先方としても、先方だけでは持ち得ない強みというのを当社からも提供することによって、双方win-winになり大きなスケールができるような会社にしていきたいと考えています。
2018年12月期 事業方向性
各事業の方向性です。
こちらは先ほども記載していた内容が、各事業単位で記載しているかたちになりますので、割愛したいと思います。
各事業とも、記載している内容をしっかり進めるとともに、大きな成果も結実させていきたいと考えております。
2018年12月期 業績予想(上半期)
最後に通期の業績予想です。
売上高は上期の予想は35億円、営業利益はマイナス1億円で、通期の業績予想というのを開示したいと考えております。
昨年いくつかの事業で方針等もしっかりと明確化を行った上で、方向性というのが見えてきました。
当期においては競争優位性の方向性が見え、一歩踏み出したものをしっかりと確立しきる、中長期的な事業成長に向けた投資を優先したいと考えています。
通期の営業利益は、投資の進捗を見ながらの判断とし、短期の数値よりも、中長期的な事業成長を最優先にしたいと考えている状況です。
「転職会議BUSINESS」は下期から来年にかけて売上貢献が本格化すると考えております。「転職会議BUSINESS」の主力商材として、リブセンスコネクトを通じて拡大していきたいと考えております。
「転職会議BUSINESS」は、売上高に関しては受注翌月から、3ヵ月から6ヵ月程度かけて、月額ごとに計上されるケースが多くなっております。
当初は、受注獲得のための営業費用が一部先行するような、そんな売上の立ち方です。
このようなかたちで、通期上期に関しては営業利益マイナス1億円ですが、昨年見えていた兆しをかたちにし、しっかりと費用等を使った上で、事業の本質的な価値を高めていく時期にし、短期の業績も大切ではあるものの、中長期での成長を最優先にしていくような動きを取っていきたいと考えております。
「あたりまえを、発明しよう。」というビジョンを掲げる中で、まだまだ課題も多くあります。本当の意味での「あたりまえ」を、しっかりと浸透し、世の中の「あたりまえ」にしていくという部分においては、まだまだ課題もあります。アイデアとしては採用ごとに費用をいただいたり、転職でクチコミを利用することも、徐々に世の中に広がっていますが、まだまだ浸透しきっていない状況であると認識しております。
攻める部分に関してはしっかりと攻め、本質的な価値、ユーザーに対して大きなインパクトを与えていけるプロダクトを作っていきたいと考えておりますので、引き続き応援いただけると幸いです。
以上、発表になります。ありがとうございます。