2. 元金融機関職員が見た「富裕層」の共通点2項
ここからは、元金融機関職員である筆者が見た「富裕層」の共通点2項をご紹介します。
2.1 必要なものと判断すればしっかりお金を使う
富裕層の方は、必要なものと判断したことやモノに対してお金を惜しみなく使います。
もしかすると、お金持ちの人は豪快にお金を使う印象を持たれるかもしれません。しかし実際には、自分が価値を感じないものに対して財布の紐を緩めることはしないのです。
一方、「価値を見出したもの」にはしっかりお金を出す傾向があります。
こちらに当てはめて考えると、「趣味」や「教養」に関連する支出はどうでしょうか。「趣味」は、日々のストレスを発散したり、自分へのご褒美としての側面を持っていたりするものです。
文化に触れて心身を解放させることで、明日への活力を生み出す行為ともいえるため、富裕層の方たちは価値を感じてお金を使う傾向にあります。
「教養」に関しても、直接的に仕事に関係していなくても、自分の成長を仕事に繋げるための大切な営みと考えます。
こうした自己投資により、さらにお金を増やす習慣が根付いていると言えるかもしれません。
2.2 お金を増やすことに意識を向ける
「自己投資」とともに重要な投資は、言わずもがな「お金の投資」です。富裕層の方たちは、「手元にあるお金」から「さらにお金を生み出すステップ」に、いつも意識を向けています。お金を貯めることだけではなく、増やすことに意識を向けるとも言えるでしょう。
さらにお金の使い道を考えるとき、「どういった使い方をすれば、さらに効率よくお金が増えるか」という発想すら持つのです。
自己投資でも、ストレス発散でも、最終的に仕事へのモチベーションアップに繋がるものであればお金を使う、という考え方です。
つまるところ「自分への投資」が最終的にお金を生み出すかどうかがポイントとなるでしょう。世間でいう「浪費」とは大きく異なることがわかります。
こうした価値観を持つ富裕層の方たちは、金融商品を選ぶ際にも「上手に資産を増やす」という目的意識を忘れません。
3. まとめにかえて
今回は富裕層と定義づけられる「1億円以上の資産家」の割合や、彼らに共通する価値観について見ていきました。
もちろん、収支を変えることなくいきなり富裕層になるのは不可能でしょう。「ふつうの家庭」が、いきなり大きな資産を築くことは決して簡単なことではありません。
しかし、日頃の資産づくりを着実に進めていくうえで、富裕層たちの価値観はヒントとなり得るはずです。
参考資料
大庭 新太朗