毎年度改定される年金額。
物価高が終わりを見せない今、年金のみで生活していると「少しでもいいから年金額を増やしてほしい」と思う方も多いでしょう。
特に寒さが厳しい冬は電気代や灯油代、冬物の洋服や布団、防寒グッズなど1年の中でもお金がかかるもの。
季節によっては生活費を貯蓄から切り崩したり、その切り崩す金額が大きくなるというシニアもいるでしょう。
2024年度の年金額については、1月に公表されました。さっそく厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」をもとに、2024年4月からの年金について詳しくみていきます。
1. 【2024度の年金額】厚生年金の標準夫婦「月23万円超」1年でいくら増えるか
厚生労働省より公表された、2024年度最新の年金額の例を見てみましょう。
1.1 2024年度の年金額の例(国民年金と厚生年金)月額
- 国民年金(満額):6万8000円(+1750円)
- 厚生年金※:23万483円(+6001円)
※平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で 40年間就業した場合、受け取り始める「老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額)」。
国民年金で見ると月額で+1750円、厚生年金の標準夫婦は23万円を超え、+6001円の増額となりました。
年間にすると7万2012円の増額です。
ちなみに厚生年金の標準夫婦は「会社員の夫と専業主婦の妻」が想定されおり、平均的な収入で試算されています。
2. 最新【厚生年金】みんなの平均的な月額はいくらか
厚生年金は加入期間だけでなく、収入に応じて支払った保険料により、将来の受給額が変わります。
そのため個人差が大きいのが特徴的。平均的な受給額については、厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考に見ていきましょう。
2.1 厚生年金の平均年金月額
- 〈全体〉平均年金月額:14万3973円
- 〈男性〉平均年金月額:16万3875円
- 〈女性〉平均年金月額:10万4878円
※国民年金部分を含む
全体は14万3973円でしたが、男女で月約6万円の差が出ました。
1万円刻みの受給権者数も確認します。
2.2 【厚生年金】受給額ごとの人数(1万円刻み)
- 1万円未満:6万1358人
- 1万円以上~2万円未満:1万5728人
- 2万円以上~3万円未満:5万4921人
- 3万円以上~4万円未満:9万5172人
- 4万円以上~5万円未満:10万2402人
- 5万円以上~6万円未満:15万2773人
- 6万円以上~7万円未満:41万1749人
- 7万円以上~8万円未満:68万7473人
- 8万円以上~9万円未満:92万8511人
- 9万円以上~10万円未満:112万3972人
- 10万円以上~11万円未満:112万7493人
- 11万円以上~12万円未満:103万4254人
- 12万円以上~13万円未満:94万5662人
- 13万円以上~14万円未満:92万5503人
- 14万円以上~15万円未満:95万3156人
- 15万円以上~16万円未満:99万4044人
- 16万円以上~17万円未満:104万730人
- 17万円以上~18万円未満:105万8410人
- 18万円以上~19万円未満:101万554人
- 19万円以上~20万円未満:90万9998人
- 20万円以上~21万円未満:75万9086人
- 21万円以上~22万円未満:56万9206人
- 22万円以上~23万円未満:38万3582人
- 23万円以上~24万円未満:25万3529人
- 24万円以上~25万円未満:16万6281人
- 25万円以上~26万円未満:10万2291人
- 26万円以上~27万円未満:5万9766人
- 27万円以上~28万円未満:3万3463人
- 28万円以上~29万円未満:1万5793人
- 29万円以上~30万円未満:7351人
- 30万円以上~:1万2490人
※国民年金部分を含む
1万円刻みで受給権者数をみると、どれだけ個人差があるかわかりますよね。
グラフを見ても分かる通り、ボリュームゾーンは男性で15~20万円、女性で9~11万円となっています。
個人差が非常に大きいのでねんきんネットやねんきん定期便できちんと確認しましょう。