皆さんは老後生活を送るために十分な貯金を準備できていますか。
2019年に「老後2000万円問題」という言葉が話題になりましたが、安定した老後生活を送るためには大きな資産が必要です。
またここでいう「老後」というのは30年間を示しています。
日々、日本の高齢化は進んでおり「老後」の期間も長くなる可能性が高いです。
厚生労働省によると昨年9月の時点で全国の100歳以上の高齢者が過去最多の9万2139人になったと発表されました。昨年から1613人増え53年連続で増加、最高齢は116歳だったとのことでした。
最近では「2000万円」のみならず「4000万円」の準備がないと安心できないとまで言われ始めています。
今回は、老後目前で貯蓄「4000万円」以上を達成している人の生活について見ていきます。
1. 60歳代で「貯蓄4000万円以上」達成している人は何パーセント?
総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)ー2022年(令和4年)平均結果」によると、60歳代における貯蓄割合は【図表1】の結果となりました。
1.1 60歳代の現在貯蓄高の分布
- ~100万円未満:8万88世帯(6.99%)
- 100万円~:4万2726世帯(3.73%)
- 200万円~:3万4326世帯(3.00%)
- 300万円~:2万9066世帯(2.54%)
- 400万円~:3万284世帯(2.64%)
- 500万円~:3万2533世帯(2.84%)
- 600万円~:3万732世帯(2.68%)
- 700万円~:3万3043世帯(2.88%)
- 800万円~:3万8922世帯(3.40%)
- 900万円~:2万5797世帯(2.25%)
- 1000万円~:7万107世帯(6.12%)
- 1200万円~:5万4300世帯(4.74%)
- 1400万円~:3万9877世帯(3.48%)
- 1600万円~:3万9816世帯(3.48%)
- 1800万円~:4万4619世帯(3.89%)
- 2000万円~:9万6900世帯(8.46%)
- 2500万円~:8万930世帯(7.06%)
- 3000万円~:13万4127世帯(11.71%)
- 4000万円~:20万7478世帯(18.11%)
4000万円以上の貯蓄を有する世帯は全体の18.1%。60歳代のシニア世帯のうち、約5世帯に1世帯が貯蓄額4000万円以上という結果に。
貯蓄2000万円以上に世帯割合を広げると、全体の45.4%を占めることがわかりました。
一方で、貯蓄1000万円以下の世帯割合は、全体の44.3%です。
60歳代ですので、これからまとまった退職金を受け取る世帯もあるかもしれません。
しかし、上記のデータから見える現状としては「貯蓄が十分にできている世帯」と「貯蓄ができていない世帯」とで二極化傾向にあると判断できるでしょう。