貯蓄上手と考える都道府県は、実際に貯蓄額も多い傾向にあります。

一方で、都市部など平均賃金の高い都道府県もまた、貯蓄額が多くなりがちです。

平均賃金が高い地域は、物価も高くなりがちなため、安定した生活のためにより潤沢な貯蓄が必要になります。

その地域の特性を踏まえて適切な金額を貯めておくことが大切です。

公開されたアンケート結果から紐解いていきましょう。

1. 貯蓄上手と考えている都道府県と平均貯蓄額ランキング

ソニー生命では、都道府県別に生活意識調査を行っています。

同調査のなかには「貯蓄上手だと思う人」というランキングがあり、結果は次の通りです。

自分は「貯蓄上手」だと思う人の割合1/3

自分は「貯蓄上手」だと思う人の割合

出所:ソニー生命「47都道府県別 生活意識調査2023」を参考に筆者作成

1位は滋賀県、2位は大阪府という結果に。

そのほかにも兵庫県や奈良県も上位に入るなど、関西・近畿圏内の都道府県が多く上位にランクインしています。

続いて、実際の貯蓄額の都道府県ランキングをみてみましょう。

政府が行う家計調査にて都道府県の各都道府県庁所在地の貯蓄額がまとめられています。

都道府県別「平均貯蓄額」ランキング ※各都道府県庁所在地2/3

都道府県別「平均貯蓄額」ランキング ※各都道府県庁所在地

出所:総務省「家計調査 貯蓄・負債編二人以上の世帯詳細結果表」を参考にLIMO編集部作成

1位は愛知県で、世帯平均2659万円もの貯蓄を持っています。

愛知は「貯蓄上手だと思う人」のランキングでも10位です。

そのほか貯蓄上手と考えている都道府県のなかでは、兵庫県が2位、滋賀県が5位にランクインしています。

また、富山県も第6位です。

順位通りというわけではありませんが、貯蓄上手と考えている方が多い都道府県は、貯蓄額でも上位に入るケースが多く見られます。

なお、平均貯蓄ランキングでは「神奈川県3位」「埼玉県4位」「千葉県7位」「東京都8位」と首都圏の都道府県が上位にランクインしています。

2. 都道府県の賃金ランキングは?

首都圏は平均年収が高いため、順調に資産を形成している方が多いことがうかがえます。

ただし、「貯蓄上手」と考える人が多い都道府県には、首都圏はランクインしていません。

周囲も資産形成が順調に進んでいる方が多いために、自分が貯蓄上手であると実感しにくいと考えられます。

都道府県別の平均賃金のランキングは以下の通りです。

都道府県別の平均賃金のランキング3/3

都道府県別の平均賃金のランキング

出所:厚生労働省「都道府県別賃金」を参考に筆者作成

  • 1位:東京都(36万4200円)
  • 2位:神奈川県(33万6200円)
  • 3位:大阪府(32万6900円)
  • 4位:愛知県(31万7300円)
  • 5位:京都県(31万2200円)
  • 6位:兵庫県(30万7900円)
  • 7位:埼玉県(30万3600円)
  • 8位:千葉県(30万900円)
  • 9位:三重県(29万8200円)
  • 10位:茨城県(29万5400円)


やはり、東京都、神奈川県、大阪府や愛知県など賃金の高い都道府県は貯蓄額でも上位にランクインしている傾向にあります。

一方で、滋賀県(貯蓄額ランキング5位)、富山県(6位)などは、賃金の順位がさほど高くないにもかかわらず貯蓄額が上位です。

これらの県は「貯蓄上手と考えている」方が多い都道府県で上位にランクインしています。

家計をうまくやりくりして、貯蓄形成を順調に進めている方が多いことがうかがえます。

3. 自分の住む都道府県の貯蓄額を目安に、資産形成を進めよう

平均の貯蓄額は、住む都道府県によって差が出ます。

一般に、人口密集地で物価が高い地域ほど年収・貯蓄共に高い傾向があります。

生活コストも都市部の方が高いため、都市圏にあたる都道府県に住む方は、ゆとりある生活をおくるために全国平均より多くの貯蓄が必要になります。

自分の貯蓄額の目標を立てるときは、都道府県の平均値を一つの目安にして考えるのが適切です。

参考資料

太田 彩子