2. 兵庫県で二世帯住宅を建てた方の満足ポイント
反対に、満足しているというポイントもおうかがいしました。一つずつ見ていきましょう。
2.1 満足したポイント1:浴室の広さを1.5坪の広さにした
「浴室の広さを1.5坪の広さにしたので、身長185cmある夫が足を伸ばしてゆったりと入浴できるので満足しています」とのことです。
浴室のサイズは、近年の住宅であれば1坪程度が一般的です。しかし、身長が180cm以上の方でもゆったりと膝を伸ばしてお湯につかれる浴槽のサイズは160cm以上になります。
したがって1.5坪の広さの浴室であれば、親子で入浴しても余裕がある広さといえるでしょう。
2.2 満足したポイント2:洋室12畳の部屋をパーティションで仕切れるようにした
「2階の洋室12畳の部屋を、パーティションで仕切れるようにしてドアを2か所設けました。
夫婦別々の仕事場として利用でき、来客時の寝室としても使用することができて満足しています」とのこと。
間取りに可変性などの自由度があると、家族構成やライフスタイルなどが変化しても臨機応変に対応することが可能になります。
可動間仕切りやパーティションなどを上手に使って、柔軟に部屋のレイアウトを変えることができるようにするのもひとつの方法です。
2.3 満足したポイント3:親世帯の12畳のリビングキッチン
「1階の親世帯の12畳のリビングキッチンには間仕切りがないので、親類等が集まっても邪魔になるものがなくて満足しています」とも語ります。
リビングキッチンに間仕切りがないと、空間が広く使えるので圧迫感がなくなり、多くの人が集まっても楽しく過ごすことができます。
ただし間仕切りがないとその分耐震性が低くなりやすいので、設計時の工夫が必要になります。
2.4 満足したポイント4:親世帯の主寝室にクロゼットを設けなかった
「1階の親世帯の主寝室となる洋室12畳には、あえてクロゼットを設けずにベッドとテレビのみを設置しました。
着替えは和室でするようにしたので、着替え中に転んだりしても安心なので満足しています」の声もありました。
和室のメリットのひとつには、畳が柔らかいため転んでも怪我をしにくいことがあります。
お年寄りの着替え用に和室を利用するのは、賢い選択のひとつといえます。
2.5 満足したポイント5:1階の親世帯と2階の私たち夫婦の玄関を別にした
「1階の親世帯と、2階の私たち夫婦の玄関は別にしました。
2階へは外階段を利用することも、家の中の階段を利用することもできるようにしたため、夜間の出入りも気を遣わずに済みます。
用事がある時には、室内の階段から階下に駆け付けることができて満足しています」と語ります。
二世帯住宅で外階段と室内階段の2か所を設けると、コストはかかるものの用途に応じて使い分けができるので非常に便利です。
上下で住み分ける二世帯住宅の場合には、階段の設置場所が重要なポイントになるので、事前に良く検討することが大切です。
3. 二世帯住宅で検討したいこと
ひと口に二世帯住宅といっても、完全同居型、部分共有型、完全分離型といった種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
まずは居住者全員がそれぞれのメリットとデメリットを良く理解して、お互いが納得のいくようにすることが大切です。
参考資料
亀田 融