3. 【令和6年度】厚生年金の標準夫婦は「月23万円超」に
一般的な年金の受給開始年齢は65歳からですが、では一般的な年金受給額の目安はいくらでしょうか。
年金額は毎年度改定されるため、令和6年度の年金額例を見てみましょう。
3.1 令和6年度の年金額の例(国民年金と厚生年金):月額(前年度比)
- 国民年金(満額):6万8000円(+1750円)
- 昭和31年4月1日以前生まれの方は月額 6万7808 円(+1758 円)
- 厚生年金※:23万483円(+6001円)
※平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で40年間就業した場合、受け取り始める「老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額)」。
国民年金で見ると月額で+1750円の増額で、満額は6万8000円でした。
一方で、厚生年金の標準夫婦である「会社員の夫と専業主婦の妻」では、月額23万超へ。
これまで22万円台でしたが、2024年度は23万円を超えました。
ただし、ここから社会保険料や税金がひかれた残りで生活するため、年金だけでは生活できない人もいるでしょう。
また、令和6年度は月額で+6001円の増額となっており、年にすると7万2012円の増額となります。
ただし、物価高ほどは増額となっていないので、実質的には目減りです。
4. 老後に向けた計画的な資産形成を
これまで60歳代・二人以上世帯の「貯蓄2000万円以上の割合」と手取りからの貯蓄割合、年金額を確認してきました。
貯蓄2000万円以上を達成するのは難しく、また年金だけでは生活できない人も多いでしょう。
老後資金に備えるには、できるだけ早くから、コツコツと積み立てをしていくことです。
先取り貯金であれば、基本的に一度申し込みをすれば毎月一定額を貯蓄できるので、きちんとお金を貯めることができるでしょう。
また、先取り貯金は預貯金だけでなく、リスクはありますが投資信託などの積み立てといった運用もあります。
これを機に自身に合った貯蓄方法について考えてみてはいかがでしょうか。
4.1 【ご参考】60歳代・二人以上世帯の貯蓄額一覧表(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 金融資産非保有:20.8%
- 100万円未満:6.1%
- 100~200万円未満:5.5%
- 200~300万円未満:3.3%
- 300~400万円未満:3.2%
- 400~500万円未満:3.4%
- 500~700万円未満:5.3%
- 700~1000万円未満:6.1%
- 1000~1500万円未満:8.6%
- 1500~2000万円未満:5.7%
- 2000~3000万円未満:8.8%
- 3000万円以上:20.3%
参考資料
宮野 茉莉子