貯蓄が苦手な30歳代の人にとって「1000万円」は、超えられないハードルのように感じられるかもしれません。

しかし、30歳代でこれから資産形成をしていこうとする人の、”ひとまず”の目標を1000万円とするのは、ちょうどよいレベルではないでしょうか。

2024年1月から新NISAがスタートし、非課税投資で1000万円の資産形成もしやすくなりました。

この記事では新NISAでゼロから1000万円の資産形成を目指す場合の、目標設定について解説します。

1. 30歳代「貯蓄ゼロ」の人が「1000万円」を貯めるのに新NISAが適している理由

2024年からNISA(少額投資非課税制度)は、抜本的に拡充された新しい制度となりました。新NISAは制度恒久化や非課税期間の撤廃、非課税枠の大幅拡大などにより、使いやすくなっています。

最初に30代貯蓄ゼロからの1000万円の資産形成にNISAが適している理由を解説します。

1.1 積立で自動的に投資できる

新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」があり、どちらも投資信託の積立ができます。

投資信託の積立は、銘柄を選んで積立設定をすると買付が自動的に行われます。

入金方法を口座引き落としやクレジットカードにすれば、入金を忘れる心配もないでしょう。

自動的に積み立てられる仕組みがあれば、貯蓄が苦手な人でも無理なく投資を続けられます。

1.2 年間の投資枠が増えたので短期間でまとまった資産を作れる

新NISAには1年間の非課税投資の上限額が、つみたて投資枠で120万円、成長投資枠で240万円となっています。

合計すると1年間で360万円の非課税投資ができるので、最短3年弱で1000万円の積立が可能です。

とはいえ、3年で1000万円の積立はできない人も多いでしょう。

NISAの投資額の下限は金融機関によって異なり、100円から投資信託が買えるネット証券もあります。

そのため、家計にゆとりがない時期は最低限で、余裕資金があればなるべく多くの金額を積立に回すといった柔軟な投資ができます。