2. 高配当株の選び方3選
高配当株を選ぶときに、闇雲に配当利回りが高い銘柄を選ぶのはおすすめできません。
高配当株投資では、株を長期で保有し続けるのが基本です。
そのため、今現在の配当が高くても、将来配当額が低下するリスクが高い銘柄は、高配当株投資に適しているとはいえません。
ここからは、高配当株を選ぶときの着目点3点を紹介します。
2.1 配当性向が高すぎない
配当性向が100%前後など、高すぎる高配当株には注意しましょう。
配当性向とは、利益に対する配当額の割合です。
決算関連の資料で見られるほか、四季報の利益と配当額から簡便に計算することもできます。
本来配当とは、企業の1年間の利益を株主に還元するために付与されるものです。
利益を全て配当に回してしまうと、企業が成長するために事業投資できなくなるため、配当性向が高すぎる企業は、今後業績の成長が止まるリスクがあります。
明確な基準はありませんが、一つの目安として30~50%程度の配当性向の企業は、投資家への利益配分と成長投資をバランス良く行えている企業といえるでしょう。
2.2 配当額の推移が安定している
配当額が安定している、もしくは右肩上がりの企業を選びましょう。
業績変動に合わせて配当額を大きく変動させる企業もあります。
その場合、好業績により一時的に大幅な増配が行われたため、配当利回りが高くなっているケースも少なくありません。
そして、そのような企業は業績が下向けば、大きく減配されるリスクも高いのです。
過去の配当水準が安定している企業は、方針として配当額を大きく増減させない方針を採っている可能性が高いといえます。
2.3 売上高・営業利益が緩やかに上昇している
売上高や営業利益率が安定していて、緩やかに上昇している銘柄が理想的です。
配当は利益の配分という側面があるため、利益が低ければ潤沢な配当を出すのは困難です。
投資家に配慮して一時的に高配当を出し続けたとしても、やがて配当に回す原資がなくなって減配となるリスクもあるでしょう。
逆に売上高や営業利益が安定して増加する企業は、将来も長期にわたって緩やかに配当額が増えていく可能性があります。