決算のポイント
トイレなどの住宅設備大手のLIXILグループ(5938)は2018年2月5日に2018年3月期第3四半期累計決算を発表。
09か月累計実績は、売上収益が対前年同期比+2%増、事業利益が同▲11%減、営業利益が同▲4%減、親会社所有者に帰属する四半期純利益(以下、純利益)が同▲16%減と増収減益決算となり、通期会社予想に対する進捗率は、売上高及び事業利益がそれぞれ74%、純利益が90%となった。
事業利益が減益となった理由は、積極的なマーケティング投資や売上好調による物流費の増加、国内ITシステム償却開始による費用増に加え、アルミ、銅、樹脂などの原材料コストの上昇が響いたことによる。
なお、Q3実績の事業利益の減益率が同▲18%減と9ヵ月実績よりも大きかった理由について、会社側では決算説明会において、上期まではアルミなどの素材価格の上昇がヘッジ取引により一部はカバーされたが、Q3(10-12月)ではヘッジを行うことができず想定以上にコスト増要因となったことが一因であったとコメントしている。
今後の注目点
通期会社予想は据え置かれたが、上述のコスト増要因により今年度業績にどの程度の下振れリスクがあるのか、また、来期以降、コストアップ要因を価格政策(値上げ)、高付加価値製品の拡販(ミックス改善)、生産効率の改善などにより吸収可能かが注目される。
LIMO編集部