2023年は、過去30年間で記録的な「値上げラッシュ」となった1年でした。

株式会社帝国データバンクの行った値上げ動向の調査では、2023年は累計3万2396品目の家庭用を中心とした飲食料品が値上げされ、バブル崩壊以降、例を見ない値上げ数となりました。

2023年8月以降からは、徐々に前年同月を下回る水準が続いていますが、果たして2024年の値上げ動向はどのようになるのでしょうか。

本記事では、2024年の値上げに関する動向について詳しく紹介していきます。

「2024年に新たに値上げするもの」についても紹介しているので、参考にしてください。

1. 2024年5月までの値上げは約4000品目。昨年よりも大幅に減少

株式会社帝国データバンクは、2023年における食品の値上げ動向と、2024年の展望・見通しについて調査分析を行っています。

調査概要は下記のとおりです。

  • 対象期間:12月29日9時時点
  • 調査機関:株式会社帝国データバンク
  • リリース公開日:2023年12月29日

上記調査の結果、2024年5月までに値上げするものは3891品目と、2023年と比較して6割減ペースになることが予想されています(グラフ参照)。

値上げが決定している飲食料品として、オリーブオイルやゴマ製品、冷凍食品、輸入ウイスキーなどが挙げられます。

2024年に値上げされる品目は、記録的な値上げラッシュとなった2023年と比較すると、小康状態が続くでしょう。

なお、1月〜5月で値上げが最も多いのは2月で「1609品目」となっており、2023年10月以来4ヶ月ぶりに1000品目を超える可能性が高まっています。

次いで値上げが多い月は4月(1352品目)であり、2024年の春までは小規模〜中規模の値上げが断続的に発生するとうかがえます。