住民税非課税世帯は「住民税が課税されていない世帯」であり、世帯全員が前年中の所得合計が市区町村の条例で定める一定額以下になった場合に対象となります。

世帯全員が住民税非課税に該当した場合に「住民税非課税世帯」となりますが、どの年代が割合として多いのでしょうか。

本記事では、住民税非課税世帯の年代別の割合について紹介していきます。

住民税非課税世帯に該当する要件目安についても紹介しているので、参考にしてください。

1. 住民税非課税世帯に該当する要件

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beeboys/shutterstock.com

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前述したように、住民税非課税世帯は、住民税である均等割と所得割の両方が非課税の場合に対象となります。

均等割と所得割ともに非課税となる「住民税非課税世帯」の対象目安として、下記の要件を満たした場合に該当します。

  1. 生活保護法の規定による生活扶助を受けている方
  2. 障がい者、未成年者、寡婦またはひとり親で、前年の合計所得金額が135万円以下(給与所得者の場合、年収204万3999円以下)である方
  3. 前年の合計所得金額が、自治体ごとの基準より少ない方

自治体によって異なりますが、多くの場合上記の要件を世帯全員が満たしていれば、住民税非課税世帯に該当します。

なお「前年の合計所得金額が、自治体ごとの基準より少ない方」についても、各自治体によって要件が異なり、一例として東京23区内の場合の場合の所得目安は下記のとおりです。

  • 同一生計配偶者又は扶養親族がいる場合:35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数)+31万円以下
  • 同一生計配偶者及び扶養親族がいない場合:45万円以下

より詳しく知りたい方は、お住まいの自治体ホームページや地域の担当課に確認してみると良いでしょう。

2. 【年代別】住民税非課税世帯の割合

厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると、住民税非課税世帯は1万世帯に対して2424世帯となっており、割合のすると全体の約25%が住民税非課税世帯であることがわかります。

上記調査における、年代別の1万世帯に対する住民税非課税世帯数と割合は下記の結果となりました。

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出所:厚生労働省「国民生活基礎調査」を参考に筆者作成

出所:厚生労働省「国民生活基礎調査」を参考に筆者作成

【住民税非課税世帯の割合(小数点第二以下切り捨て)】

  • 29歳以下:29.6%
  • 30~39歳:9.2%
  • 40~49歳:9.1%
  • 50~59歳:11.3%
  • 60~69歳:19.1%
  • 70~79歳:34.8%
  • 80歳以上:44.7%
  • 65歳以上:35%
  • 75歳以上:42.5%

20歳代の住民税非課税世帯が多い背景としては、大学生や専門学生といった学生も含まれていることが要因だとうかがえます。

住民税非課税世帯の7割以上が高齢者となっており、80歳以上では44.7%と約半数が住民税非課税世帯であることがわかります。

上記から、住民税非課税世帯の多くが老後生活を送る高齢者が中心となっている現状がみてとれます。

3. 住民税非課税世帯が高齢者に多いのは年金額が原因?

住民税非課税世帯の7割以上が高齢者であることがわかりましたが、高齢者に集中している要因として「年金額の低さ」が挙げられます。

厚生労働省の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金・国民年金の平均月額は下記の通りです。

  • 厚生年金:14万3973円
  • 国民年金:5万6316円

上記を年額にすると、厚生年金が「約172万円」、国民年金が「約67万円」となります。

厚生年金は、会社員や公務員だった場合に受給できる年金で、現役時代の加入期間や年収によって年金額が変わります。

国民年金は、自営業や専業主婦だった場合に受給できる年金で、長期間の未納などがなければ年金額に大きな個人差はありません。

65歳の場合、配偶者なしの場合は155万円以下、65歳以上で配偶者ありの場合は211万円以下で住民税非課税世帯となります。

厚生年金・国民年金の平均受給額と住民税非課税世帯の要件を比較した際に、多くの年金受給者が該当しているのがわかります。

4. 年金だけに頼らない老後生活の準備を

本記事では、住民税非課税世帯の年齢別の割合について紹介していきました。

住民税非課税世帯のうち、高齢者世帯が占める割合は全体の7割以上であり、高齢者が中心となっていることがわかります。

その背景として考えられるのは、年金受給額の少なさであり、厚生年金・国民年金どちらの受給者においても住民税非課税世帯に該当する可能性があります。

「老後は年金がもらえるからなんとかなる」と思っている方は、今一度年金だけに頼らない老後資金の準備をしておけると安心でしょう。

参考資料

和田 直子