住民税非課税世帯は「住民税が課税されていない世帯」であり、世帯全員が前年中の所得合計が市区町村の条例で定める一定額以下になった場合に対象となります。
世帯全員が住民税非課税に該当した場合に「住民税非課税世帯」となりますが、どの年代が割合として多いのでしょうか。
本記事では、住民税非課税世帯の年代別の割合について紹介していきます。
住民税非課税世帯に該当する要件目安についても紹介しているので、参考にしてください。
1. 住民税非課税世帯に該当する要件
前述したように、住民税非課税世帯は、住民税である均等割と所得割の両方が非課税の場合に対象となります。
均等割と所得割ともに非課税となる「住民税非課税世帯」の対象目安として、下記の要件を満たした場合に該当します。
- 生活保護法の規定による生活扶助を受けている方
- 障がい者、未成年者、寡婦またはひとり親で、前年の合計所得金額が135万円以下(給与所得者の場合、年収204万3999円以下)である方
- 前年の合計所得金額が、自治体ごとの基準より少ない方
自治体によって異なりますが、多くの場合上記の要件を世帯全員が満たしていれば、住民税非課税世帯に該当します。
なお「前年の合計所得金額が、自治体ごとの基準より少ない方」についても、各自治体によって要件が異なり、一例として東京23区内の場合の場合の所得目安は下記のとおりです。
- 同一生計配偶者又は扶養親族がいる場合:35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数)+31万円以下
- 同一生計配偶者及び扶養親族がいない場合:45万円以下
より詳しく知りたい方は、お住まいの自治体ホームページや地域の担当課に確認してみると良いでしょう。
2. 【年代別】住民税非課税世帯の割合
厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると、住民税非課税世帯は1万世帯に対して2424世帯となっており、割合のすると全体の約25%が住民税非課税世帯であることがわかります。
上記調査における、年代別の1万世帯に対する住民税非課税世帯数と割合は下記の結果となりました。
【住民税非課税世帯の割合(小数点第二以下切り捨て)】
- 29歳以下:29.6%
- 30~39歳:9.2%
- 40~49歳:9.1%
- 50~59歳:11.3%
- 60~69歳:19.1%
- 70~79歳:34.8%
- 80歳以上:44.7%
- 65歳以上:35%
- 75歳以上:42.5%
20歳代の住民税非課税世帯が多い背景としては、大学生や専門学生といった学生も含まれていることが要因だとうかがえます。
住民税非課税世帯の7割以上が高齢者となっており、80歳以上では44.7%と約半数が住民税非課税世帯であることがわかります。
上記から、住民税非課税世帯の多くが老後生活を送る高齢者が中心となっている現状がみてとれます。