国税庁の「令和4年分 民間給与実態調査」によると、日本の平均年収は458万円となっています。

日本の平均年収は過去30年間でほとんど変動しておらず、バブル経済が崩壊して以降、低迷した状態が続いています。

平均年収が上昇しない一方で、社会保険料や物価は上昇し続けており、「給与は変わらないのに生活が苦しくなっている」と感じている人も少なくないでしょう。

このような状況から、現状の生活費や老後資金に対して不安感を抱き、転職を視野に入れている人もいるはずです。

エリアや職種、業種が異なるだけで、給与がアップする見込みは十分にあるため、転職する際は、事前に高収入のエリア・職種・業種を確認しておくことが大切です。

そこで本記事では、エリア別・職種別・業種別に分けて、生涯賃金ランキング【最新版】を紹介していきます。

ご自身の候補となるエリアや職種などがランキング内に入っているかチェックしてみましょう。

1. 【エリア別】生涯年収ランキング

まずは、エリア別の生涯年収ランキングを見ていきましょう。

doda(パーソルキャリア株式会社)の「平均年収ランキング(生涯年収・生涯賃金)【最新版】」における、エリア別の生涯年収ランキングは下記の通りです。

  • 関東:2億3669万円
  • 東海:2億1182万円
  • 関西:2億869万円
  • 北信越:1億9824万円
  • 中国・四国:1億9697万円
  • 北海道・東北:1億9230万円
  • 九州・沖縄:1億9206万円

上記7エリアの中で最も生涯年収が高かったのは「関東」で2億3669万円でした。

男女別で見ても、関東エリアは男性「2億6478万円」、女性「1億8768万円」で全エリアでトップとなっています。

次いで生涯年収が高かったのは「東海」で2億1182万円、「関西」で2億869万円が続きました。

2022年と比較すると、7エリアすべてで生涯年収が100万円以上アップしており、中でもトップに輝いた関東は前年よりも690万円も生涯年収が上昇しています。

また、前回5位だった「北信越」は1億9824万円で4位にランクを上げ、前年4位であった「中国・四国」と順位が逆転する結果となっています。

日本の経済活動は東京圏に集中していることから、関東エリアの生涯賃金がダントツでトップになっているのだとうかがえます。

とはいえ、賃金の高いエリアは、その分住居費や生活費なども他のエリアより高くなります。

一方で、東京といった関東エリアと比較すると、地方のほうが生涯年収は低いですが、住居費や生活費などは抑えられる可能性はあります。

そのため、「年収が高い」というだけで転職先のエリアを決めてしまうと、収入よりも支出のほうが大きくなるケースも考えられるため、総合的な判断が求められるでしょう。