テクノプロHD、上期は増収増益 M&A2社の業績寄与を見込み、通期業績予想を上方修正

2018年2月2日に行われた、テクノプロ・ホールディングス株式会社2018年6月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:テクノプロ・ホールディングス株式会社 取締役兼CFO 佐藤博 氏

2018年6月期 第2四半期の業績概要

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佐藤博氏(以下、佐藤):CFOの佐藤でございます。

それでは資料の2ページ目、この(2018年6月期)第2四半期の業績概要について、ご説明いたします。

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この第1四半期から第2四半期の6ヶ月間は、予定どおり10パーセント以上の増収増益を達成することができました。

売上高は、前年同期比13.5パーセント増の554億円です。

営業利益は、前年同期比13.3パーセント増の55億5,400万円です。

当期利益については、税金正常化計画の3年目ですので税率は上がっておりますが、41億3,900万円と、前年同期に比べて増益することができました。税率は、24.8パーセントの仮置きでございます。

概ね今年度は、25パーセント前後で決算ができると思っております。

(資料の)右側に目を転じますと、第2四半期だけの数字をお示ししています。第2四半期は、先般買収した株式会社エデルタの業績が2ヶ月分入っておりますので、売上高が15.4パーセント増、営業利益が15.3パーセントの増となっております。

通期業績予想の上方修正

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次に、3ページ目です。ベースとなる技術者の派遣・請負事業が、おかげさまで好調に推移していることに加えて、この上半期に実施したM&A2社……すなわちBoyd&Moore Executive Search株式会社・株式会社エデルタの業績への寄与を反映し、通期業績の予想を上方に修正させていただきます。

売上高が2.2パーセント増の1,115億円、営業利益が4.7パーセント増の111億円、当期利益が6.5パーセント増の81億円でございます。この数字は、いつも申し上げておりますように、会社から公表するものですので、私としては、「これ以上は必ずいきます」というコミットメントとして、出させていただいております。

当期利益が81億円になりますので、1株当たりの当期利益は236円53銭となります。したがって、私どもはいつも「配当性向は50パーセント以上」というコミットをしておりますので、年間配当は118円30銭ということで、5円30銭の増配をさせていただきます。

期末の在籍エンジニア数の予測を、ここでは1万6,000人以上と書いておりますけれども、(2018年)4月1日の新卒は概ね800人前後を確保しております。例年、「(3月に)卒業できなかった」という人がいますので、最終的な数字はまだ確定していませんが、(現時点で)800人前後を見込んでおりますので、1万6,000人以上になることは確実でございます。

すなわち、この800人は来年度への業績の貢献はございますが、今年度は2ヶ月間の研修があります。その2ヶ月間は非稼働になりますので、今年度はコストが増えるということです。これをふまえた上での、業績の修正になっております。

【Special Notes】

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4ページ目です。Special Notesですが、これは第1四半期の決算のときにも説明した通りでございます。(第2四半期までの)6ヶ月で、この区分表示の変更がございました。3.9億円を、売上総利益から販管費に移しています。

(資料の)真ん中の表をご覧ください。去年と今年でApple to Appleの比較をしていただくと、売上総利益率は23.6パーセントに対して、(変更調整前は)24.1パーセントです。

販管費の比率は、13.7パーセントが(変更調整前は)13.8パーセントというふうに、読んでいただくことができます。

これも第1四半期に説明しましたが、(原価に関して)エンジニアの処遇改善に伴うインセンティブの変更によって、上半期は6億円の費用増・下半期は5億円の費用減の効果がございます。ただ、先ほどもお話ししたように800人の新卒が入りますので、そのコストによってある程度、これが相殺されてしまうとご理解いただきたいと思います。

この両方とも、今回の業績予想に織り込んでいます。

四半期推移

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5ページ目です。四半期の推移でみますと、新たに修正させていただいた業績予想に対する上半期の進捗率は、売上高が50パーセント・営業利益も50パーセントで、昨年と同様の水準でございます。

2018年6月期 第2四半期の損益構造

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6ページ目です。損益構造でございます。中身はほとんど説明しましたが、1点だけ(ご説明します)。その他収益の中の「その他の費用」でマイナス1億円と出ております。当社は確定給付型年金あるいは退職金制度から、確定拠出型年金……いわゆる、DC制度に移管いたします。

会計ルールでは、その移行に伴う制度移行差異といいますが、それを一括償却しなければいけません。そのため、この期にはそれを1億8,000万円、一括費用処理しています。

したがって、当社は(会計基準が)IFRSでございますので、その日本基準であったら(区分は)特別損失なのですけれども、IFRSの場合は通常のオペレーティング費用ですので、その1億8,000万円を吸収して、55億円の営業利益になっている……という、ご理解をいただきたいと思います。

2018年6月期 第2四半期のCFとBSの状況

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7ページ目は、バランスシートでございます。総資産等はここに書いてある通りでございますけれども、株主資本比率は40.6パーセント・D/Eレシオは0.6倍でございます。

1つだけ(補足すると)、のれんが昨年度・この期初に比べて15億円増えていますが、これはエデルタとBoyd&Moore Executive Searchの、2社の買収に伴うものでございます。

国内技術者数・稼働率

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8ページ目は、国内技術者数・稼働率です。技術者数・稼働率ともに、毎月開示しておりますが、この第1四半期から第2四半期の6ヶ月を通してみたときの稼働率は、96.3パーセントでございます。

昨年同期が95.7パーセントですので、ずいぶん改善したということがいえると思います。この96.3パーセントというのは、「これだけの人数を採用して、さらにもっと大きな需要がある」ということの、証左でございます。

採用/退職の前年同期比較

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9ページ目は、採用と退職(の前年同期比較)です。

採用数につきましては、(買収した)エデルタの245人を加えまして、昨年同期に比べて461人増加した1,532人です。退職者数は99人増えましたが、この上半期累計の退職率は、8.1パーセントでございました。

第1四半期の退職率が9.1パーセントで、少しご心配をかけましたけれども、第2四半期でずいぶん改善して、上半期累計では8.1パーセントに収まっております。

技術領域別稼働技術者数

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10ページ目は、技術領域別の稼働技術者数でございます。エデルタの買収は、ソフト開発に入れています。毎回ご説明しているように、すべての技術領域で稼働エンジニアが増えていますし、需要もとても大きいのですけれども、このポートフォリオの変更は「どれだけ採用できるか」によっています。

したがって、IT系(の技術者)がこの(2017年)12月末では44パーセント弱というふうに、さらにポートフォリオ上の割合を増やしているところでございます。

かねてからご説明しているように、機械、電気・電子というところは、新卒の採用に依存するところが多いです。(2018年)4月になると、もう少し機械、電気・電子(の技術者)が増えるというかたちになると思います。

1つ特記すべきは、このグレーのところの建築施工管理でございます。建築施工管理については、かねてより情報を公開させていただいていますけれども、東京の八王子市に技術センター、今月に大阪の江坂市に技術センターを開設して、未経験の人を研修して採用するという方式を取っています。

したがって、これ(建築施工管理)が二桁の増加になっていることは久々でして、建築関係についても、リバイブをしてきているというご理解を賜れば、幸いでございます。

売上単価推移

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12ページに飛んで、売上単価推移でございます。単価は、いわゆる受託請負が入ると数字が上がります。株式会社テクノプロと株式会社テクノプロ・コンストラクションの2社に絞ってご説明しておりますけれども、今期については昨年同期から1.1パーセント改善の、62万9,000万円パーセントマンス(/月)でございました。

ここ(資料上部の枠囲み)に書いてある、稼働日や残業時間の影響に加えて、今年入った人の影響を除きますと、いわゆる既存エンジニアの売上単価については、2.6パーセント改善しています。

(資料の)下に、同じ計算をした過去のトレンドを載せております。(2017年6月期第1四半期から2018年6月期第1四半期は)概ね2.6パーセントから2.7パーセントといったところでありまして、この上半期と同じような結果だったということです。

㈱プロビズモの買収について

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13ページ目です。この前発表させていただいた、株式会社プロビズモの買収のご説明でございます。プロビズモは、島根県を大きな拠点とした会社で、IT分野の請負受託事業を展開してございます。

ローカルの島根県のお客さまに加えて、東京・大阪のお客さまのニアショアの開発拠点になっているところでございます。エンジニアは約120名です。オーナーさまから、100パーセントの買収をさせていただきました。

買収の狙いは、このニアショアを活かした(Webアプリケーションの)請負受託開発の拡大です。それから、当社の開発センターとの共同による事業の拡大を目指しています。中期経営計画の柱の1つの、高付加価値化戦略の一環でございます。

今年度は、先ほどの業績修正でご説明したように、まだこのプロビズモについてはカウントしてございません。翌2019年の6月期には、売上高で15億円・営業利益で2億円の貢献を期待しています。

2018年6月期の配当予想

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最後に、14ページです。配当予想は先ほどご説明しましたが、中間配当は予想どおりの50円です。期末配当は5円30銭増やして、年間で118円30銭の配当です。配当性向は、50パーセントにさせていただく予定でございます。

私からの説明は以上です。ありがとうございました。

質疑応答:売上単価と利益率の考え方について

質問者1:ご説明ありがとうございました。質問が2つありますので、まとめて質問させてください。

1つ目が、単価についての考え方です。非常に足下も順調に伸びておられますし、競合企業さんを見ていても、けっこう収益性が上がってきているのかなと感じています。引き続き今のこの需給が逼迫しているという環境を考えると、この傾向が続いていくと捉えてよいのでしょうか?

あとITで、とくに受託請負領域も拡大していますので、長期の目線で見れば、全社で見た単価水準は、より伸びとして加速する傾向になるのかなとも思います。こちらについての、見解を教えてください。

2つ目が、利益率についての考え方です。今期については、制度変更の影響もありながらも稼働率の上昇ということもあり、上半期はかなり順調な利益率の改善が、みられていると思います。

こちらについても、例えば「今後も利益率を年間で0.5パーセントから1パーセントぐらいは上げていきたい」というような、目標や目線がありましたら、ご教示いただければ幸いです。以上、よろしくお願いします。

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佐藤:単価については、ここに過去1年ちょっとのトレンドをお示ししていますけれども、継続してこれぐらいの上昇はできると思っております。とくに、既存エンジニアについては、これぐらいできると考えています。

新卒をすごく増やしていますので、この半年は(売上単価の上昇率は)1.1パーセントと増えました。この割合は、新卒の割合や新しい中途採用とかによって変更しますけれども、もともといたエンジニアは、毎年これぐらいはこれからも増えていくと考えています。

受託請負の会社をどんどん買収もしていますので、全体的に単価は上昇傾向にあります。ただ、受託請負を入れると、プロジェクトの検収時期によってずれるので、そういう開示はしていないということでございます。全体的には、改善方向です。

利益率については、上半期はすごく良かったわけです。だいたい(下半期も)このペースでいくとは思うのですけれども。ご案内のとおり、下半期のとくに第4四半期は、新卒のコストがかさみます。どうしても第2四半期・第3四半期が良くて第4四半期は落ちるというシーズナリティを繰り返しながら、少しずつ営業利益率が改善していくとご理解いただければいいかなと思います。以上です。

質問者1:ありがとうございました。

質疑応答:退職率は抑えられている?

質問者2:ご説明ありがとうございました。私からは、教えていただきたいことが2点あります。

1つ目は、通期業績予想の前提について、教えてください。売上高で25億円・営業利益で5億円上方修正した内訳について、M&Aからどのくらいきているのでしょうか? あと、上半期の実績からきている部分、あるいは下半期に変更した部分があれば、その内訳を教えてください。

2つ目は、退職率について、教えてください。去年の退職率の上期の数字は7パーセントという記載がありました。報酬の支払いを前倒しにして、結果的に退職率は抑えられているのかどうかも、一度確認させてください。

佐藤:1つ目のご質問の「通期予測のM&Aのインパクトはいかほどか?」ですけれども、なかなか個別には、開示をさせていただけないのです。この上半期は、Boyd&Mooreとエデルタという会社が、営業利益で2億円ぐらい貢献していると思います。

それから、(2つ目のご質問の)退職率(についてお答えします)。去年の上半期は、第2四半期は7.5パーセントでしたので、去年より若干悪化していると言えば、悪化している……と考えています。ただ、採用数もとてつもなく増えていますので、技術者の労働市場におけるモビリティが、やはり上がっているということです。

私たちもたくさんアクセスができて、たくさん採用できるのですが、私たちのエンジニアも、外からのオポチュニティをそれなりに受けていると理解しています。ただ、個別にどこかの会社に引き抜かれたとかということは一切ないので、トレンドとしてそうなっているということです。そうした中で、私たちの採用が上回っているのは、我々の経営の成果であると考えております。以上、回答させていただきました。

質問者2:ありがとうございました。

佐藤:ただいまのお2人目のご質問で(お話しした)「M&Aの効果で」というのは、過去のM&Aは、当然含めていません。今回のBoyd&Mooreとエデルタのことについてだけ申し上げましたので、念のため補足で説明させていただきました。ありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

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