新しい年になり、制度や法律の変更が始まったもの、新年度に改定を控えるものもあります。

年金では5年に1回、大小かかわらず変更がありますが、1961年(昭和36年)や1986年(昭和61年)に大きな変更がありました。

老後の収入のメインは公的年金ですので、現役の方もどのくらいの年金収入になるかは、「ねんきん定期便」等で確認してみてください。

さて今回は、現在受給中の方が、老後の年金をどのくらいもらっているかを確認しましょう。

70歳代と80歳代では、「年金平均額」が高いのはどちらになるのでしょうか。年齢別に比較します。

1. 70歳代の方の年金受給額

厚生労働省年金局は2023年12月、「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を発表しました、

こちらの金額より、まずは70歳代の年金額を見ていきます。

なお、厚生年金保険(第1号)は国家公務員や地方公務員、私学共済を除く厚生年金加入者のことです。

また厚生年金保険(第1号)の金額は、老齢厚生年金+老齢基礎年金の合計額であり、加給年金は含まれていません。

1.1 厚生年金保険(第1号)の年金額(70歳~79歳)

まずは70歳代の方ですが、70歳代前半では老齢厚生年金+老齢基礎年金(国民年金)の合計が平均で14万2779円です。

現役世代の方が見ると「このくらいしかもらえないの?」と思われるかも知れませんが、統計上の平均額ですと、この金額です。

次に、70歳代後半の方の老齢厚生年金+老齢基礎年金の合計額は、14万6092円となっており、70歳代前半よりも多くなっています。

老齢厚生年金の受給額の計算式は、収入額(月額給与+ボーナス)と勤続年数によって計算されているため比較はできませんが、70歳から上の年齢を見ていくと増えていくことがわかります。

  • 70歳:14万1350円
  • 71歳:14万212円
  • 72歳:14万2013円
  • 73歳:14万5203円
  • 74歳:14万4865円
  • 75歳:14万4523円
  • 76歳:14万4407円
  • 77歳:14万6518円
  • 78歳:14万7166円
  • 79歳:14万8877円

1.2 国民年金(基礎年金)の年金額(70歳~79歳)

国民年金の金額は、どの年齢を見ても5万5000円台から5万7000円台と、大きく差がないことがわかります。

国民年金については、支払った納付月数や免除の月数によって受給額が決まります。そのため、個人差も厚生年金ほど大きくはなりません。