老後が目前に迫る50歳代。
とはいえ「まだ老後まで10年以上はある」「ひとり暮らしならそこまでお金はかからない」と考える方もいるでしょう。
老後資金の2000万円が必要と話題になりましたが、ひとり暮らしならそこまでかからないと思うかもしれません。
しかし老後2000万円問題は、老後の夫婦の生活費の赤字部分を試算したもので、趣味やレジャー、リフォーム、病気や介護費用などは入っていないのです。
老後に必要な資金は個人差があり、特に年金受給額や住まい、病気や介護費用によってはおひとりさまでも多くの老後資金が必要になる場合もあります。
今回は50歳代・独身のかたの貯蓄額と、老後の年金額にフォーカスして詳しくみていきます。
1. 【50歳代おひとりさま】貯蓄200万円です。平均と中央値はいくらですか?
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」より、50歳代・ひとり世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。
1.1 【50歳代・ひとり世帯】の貯蓄200万円~300万円未満の割合
- 4.4%
1.2 【50歳代・ひとり世帯】の貯蓄200万円未満の割合
- 56.6%
1.3 【50歳代・ひとり世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:1048万円
- 中央値:53万円
50歳代ひとり世帯では、貯蓄200万円台が4.4%。
貯蓄200万円未満でみると56.6%となり、半分以上となりました。
老後を目前にする50歳代であっても、貯蓄の中央値は53万円であり心もとない様子がわかります。
一方で平均貯蓄額は1000万円超え、円グラフをみると貯蓄額の個人差の大きさがわかります。