部下ができたり、ライフイベントを経験したりと、公私ともに様々なイベントが発生する30歳代。重要なライフイベントを前にして、お金について考えるようになった方も多いのではないでしょうか。

貯蓄額の目標を立てる際に目安となるのが、同年代の貯蓄額です。まだまだ十分な貯蓄がなくても仕方がないと考える方も少なくないかと思いますが、中には30歳代ですでに「貯蓄2000万円以上」を達成している人もいます。

一体どうすれば、30歳代にして「貯蓄2000万円以上」を達成できるのかーー。参考にするべく、今回は金融広報中央委員会の資料をもとに、30歳代・ひとり世帯の貯蓄額をみていきます。

1. 【30歳代・ひとり世帯】貯蓄2000万円以上~3000万円未満は何パーセントか

30歳代・ひとり世帯で「貯蓄2000万円以上~3000万円未満」を達成している人はどれくらいいるのでしょうか。

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」より、30歳代・ひとり世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。

1.1 【30歳代・ひとり世帯】の貯蓄2000万円~3000万円未満の割合

  • 2.5%

1.2 【30歳代・ひとり世帯】の貯蓄2000万円以上の割合

  • 5.3%

1.3 【30歳代・ひとり世帯の貯蓄額】平均と中央値

  • 平均:494万円
  • 中央値:75万円

貯蓄2000万円~3000万円未満は1割未満、貯蓄2000万円以上でみると1割未満となりました。

2. 【30歳代・ひとり世帯】貯蓄保有世帯のみの平均と中央値はいくらか

次に、同調査より貯蓄保有世帯のみの貯蓄額について見ていきましょう。

2.1 【30歳代・ひとり世帯】の貯蓄2000万円~3000万円未満の割合

  • 3.7%

2.2 【30歳代・ひとり世帯】の貯蓄2000万円以上の割合

  • 7.8%

2.3 【30歳代・ひとり世帯の貯蓄額】平均と中央値

  • 平均:741万円
  • 中央値:270万円

貯蓄保有世帯のみの貯蓄額をみると、貯蓄2000万円以上は7.8%。

平均は700万円を超え、中央値は250万円を超えました。

3. 2024年は計画的に貯蓄しよう

これまで30歳代・ひとり世帯の「貯蓄2000万円~3000万円未満の割合」と平均・中央値を確認してきました。老後2000万円問題と言われている昨今、30歳代にしてすでに貯蓄2000万円以上ある場合はこれからの人生をかなりゆとりをもって過ごせそうですね。

確実に貯蓄を貯めていくには、キャリアアップを目指すと同時に毎月の給料や収入から一定額を先に貯蓄し、残りのお金で生活していく「先取り貯金」が効果的です。

先取り貯金にはさまざまな種類があり、預貯金だけでなく積立投資もその一つとなります。2024年は新NISAスタートの年でもありますので、これを機に挑戦してみるのはいかがでしょうか。

出所:金融庁「新しいNISA」をもとにLIMO編集部作成

※金額等は執筆時点での情報にもとづいています。

3.1 【ご参考】20歳代・ひとり世帯の貯蓄額一覧表(金融資産を保有していない世帯を含む)

  • 金融資産非保有:32.4%
  • 100万円未満:18.5%
  • 100~200万円未満:8.6%
  • 200~300万円未満:5.6%
  • 300~400万円未満:5.2%
  • 400~500万円未満:2.5%
  • 500~700万円未満:7.1%
  • 700~1000万円未満:3.7%
  • 1000~1500万円未満:4.6%
  • 1500~2000万円未満:3.7%
  • 2000~3000万円未満:2.5%
  • 3000万円以上:2.8%

参考資料

中沢 新