2. 一時、25日線を割り込むが底堅い
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。先週は4日が大発会のため、営業日は4日と5日の2日間だけでした。足元では、25日移動平均線付近で、もみ合うような動きが続いていました。ただし年末はローソク足の実体が上放れしており、上昇が期待されました。
実際には、大発会の4日は寄り付きから窓をあけて下げて始まり、25日線を下回ると、一時は3万2700円も割り込みました。しかし、その後は下げ幅を縮小し、引けにかけては3万3288円と、3万3000円も回復しました。ローソク足の実体も25日線を超えました。翌5日も窓をあけて上昇しています。
今後の展開はどうなるでしょうか。一時は大きく下落しヒヤリとしましたが、3万3000円を割ると強い押し目買いが入るなど、投資家の間に「買う」チャンスを狙っている人が多いことがうかがえます。このまま25日線を維持できれば、目線は上に持っていいでしょう。
その場合、上値メドは直近の戻り高値である12月20日の高値(3万3824円)、その直前の戻り高値である11月20日の高値(3万3853円)あたりになります。終値ベースでこのあたりを超えると、2023年の高値も更新します。
さらに楽しみなのは、ここを超えてくると、まさに史上最高値(1989年12月29日に付けた3万8915円)まで視野に入ってくることです。昨年来、3万2000円~3万3800円付近に売買が積みあがっています。このもみ合いを上抜け、下値の堅さが確認できれば、強い上昇が期待できます。
参考資料
下原 一晃