4. 年金以外に頼れる老後資金準備の必要性について
ここまで、60歳から90歳までの方を対象に1歳刻みで年金の平均受給額を見てきました。
「国民年金のみを受給するフリーランスや自営業の方」と、「国民年金と厚生年金の両方を受給できる会社員や公務員」。
それぞれの立場でこれらのデータに関する見え方や感じ方は違うでしょう。しかし、先程お伝えしたとおり、年金の受給額は賃金の伸び悩みや少子化等の日本が抱える問題を背景に、年々減少傾向にあります。
「今見ている受給額の水準と比べると、自分たちが受け取れる年金額はもっと少ないかもしれない」と思うと、より老後の不安が強くなり老後資金の準備の必要性を感じる方も多いはず。
しかし、老後資金の準備は至ってシンプルです。「毎月の収入の中から少しずつ貯金する」もしくは「投資・運用しながら資産を育てる」視点を持つことが必要であると言えるでしょう。
どちらの方法で準備するにしても、まずは「いつまでにいくら貯めたいか」の目標を明確にするのがポイントです。
「お金が減るリスクに耐えられないから、投資は嫌」という方ならば、まずは「貯金だけで」目標を達成するためには、毎月いくら積み立てていく必要があるかを計算してみるのです。
準備ができたら、老後資金づくりのための貯金をスタートさせましょう!
「投資のリスクを、多少受け入れられる」という方であれば、「自分にとって、どれくらいのリスクなら許容範囲なのか」「毎月、老後資金のために捻出できる予算はいくらか」「投資できる期間はどのくらいとれそうか」などを考慮しながら、自分に合った資産運用のスタイルを見つけましょう。
年金だけに自分の老後を預けられる、という保証がない今日。自分の力で、安心できる老後を過ごすための準備を始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
鶴田 綾