ひとり暮らし世帯は、現役時代だけでなく老後もお金のやりくりを1人でおこなわなくてはいけません。
そのため、老後に不安を感じるひとり暮らし世帯も多いでしょう。では、老後が間近に迫った55歳のひとり暮らし世帯で「貯蓄1000万円」は多い方なのでしょうか。
本記事では、50歳代ひとり暮らし世帯の貯蓄事情を紹介します。老後の生活費やもらえる年金額についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 50歳代ひとり暮らし世帯の貯蓄額はどれほどか
さっそく、50歳代ひとり暮らし世帯の貯蓄額を確認してみましょう。金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」によると、50歳代単身世帯の貯蓄額の分布は以下のとおりです。
なお、貯蓄には預貯金のほかにも株式や投資信託、積立型保険、個人年金保険などを含みます。
1.1 50歳代単身世帯の貯蓄額
- 非保有:39.6%
- 100万円未満:11.5%
- 100~200万円未満:5.5%
- 200~300万円未満:4.4%
- 300~400万円未満:3.0%
- 400~500万円未満:1.9%
- 500~700万円未満:3.0%
- 700~1000万円未満:5.5%
- 1000~1500万円未満:4.6%
- 1500~2000万円未満:4.1%
- 2000~3000万円未満:4.1%
- 3000万円以上:9.6%
- 無回答:3.3%
- 平均値:1048万円
- 中央値:53万円
平均値は1048万円のため、55歳で貯蓄1000万円は平均的といえます。
一方で、貯蓄の中央値は53万円です。平均値は一部のお金持ち世帯が大きく数値を引き上げていることがわかります。
50歳代ひとり暮らし世帯の半分は貯蓄が53万円以下のため、中央値から考えると55歳で貯蓄1000万円はかなり貯蓄が多い方です。
貯蓄額の世帯比率を見ると、1000万円以上の貯蓄がある50歳代ひとり暮らし世帯の割合は18.3%しかありません。