65歳は一般的に定年退職の年です。
夫婦でリタイヤを迎えると、徐々に貯蓄の取り崩しに入ると思います。
3月の年度末には定年退職を控えている60歳代の方も多く、「70歳代では平均でどれくらいの貯蓄があるものか」気になるという声があります。
貯蓄額の平均とともに注目したいのが、中央値です。
70歳代の方がどれくらい貯蓄を保有しているかを知ることで、具体的な貯蓄の目標金額を決めやすくなるでしょう。
今回は金融広報中央委員会の資料をもとに、70歳代・二人以上世帯の貯蓄額をみていきます。
1. 【70歳代・二人以上世帯】貯蓄3000万円以上は何パーセントか
70歳代・二人以上世帯で「貯蓄3000万円以上」を達成している人はどれくらいいるのでしょうか。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」より、70歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。
1.1 【70歳代・二人以上世帯】の貯蓄3000万円以上の割合
- 18.3%
1.2 【70歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:1905万円
- 中央値:800万円
貯蓄3000万円以上は2割未満となりました。
貯蓄がない世帯も含む調査のため、平均値や中央値は抑え気味となっています。
では「貯蓄がある世帯」に限定すると、どうなるのでしょうか。
2. 【70歳代・二人以上世帯】貯蓄保有世帯のみの平均と中央値はいくらか
次に、同調査より貯蓄保有世帯のみの貯蓄額について見ていきましょう。
2.1 【70歳代・二人以上世帯】の貯蓄3000万円以上の割合
- 22.5%
2.2 【70歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:2360万円
- 中央値:1200万円
貯蓄保有世帯のみの貯蓄額をみると、貯蓄3000万円以上は22.5%。
平均は2000万円を超え、中央値は1000万円を超えました。