4.5 その作家の評価が高い技法が使われているか?
注目したい基準に「技法」があります。技法は、画家が独自に生み出したものがあり、特徴も表します。
例えば、影絵作家の藤城清治氏は、影絵が生み出す白黒のコントラストと多彩な色遣いの技術に定評があります。
作家独自の技術がくっきりと表れているほど、評価は高くなります。
4.6 書き込みが多いか?
線画の場合は、書き込みの量がひとつの判断基準です。複雑に書き込まれた線画の方が、評価はやはり高いものです。
もちろん、シンプルな線画でも評価が高い作品は存在します。
ただ、幾重にも書き込まれた作品は、作家がかけた時間も含めて評価される傾向があります。
5. 査定基準がわかると作品別の期待値が見えやすい
いくつかの査定基準がわかってくると、作品ごとに期待できる価格も見えてきます。多くの基準を満たしていれば、買取価格は期待できるでしょう。
逆にひとつも基準を満たしていないと、価格もそれ相応となる可能性が高いといえます。
査定基準を知ることは、買取業者に足元を見られないためにも必要です。さらには、査定価格を予想するのに生かすこともできます。
決断を迫られたときに冷静でいるためにも、お手持ちの絵画を調べてみてはいかがでしょうか。
参考資料
青木 絵莉華
執筆者
1996年生まれ。昭和女子大学卒業。検索技術者検定3級、栄養士、中学校教諭一種免許状(国語)、高等学校教諭一種免許状(国語)、高等学校教諭一種免許状(書道)、司書、司書教諭、NEALリーダー、SNSマーケティング検定、古物査定士資格を所有。昭和女子大学在学中は、株式会社早川書房のプロジェクトに参加。株式会社フジテレビジョンのホウドウキョク、株式会社虎の穴でインターンを経験。また、公益財団法人私立大学情報教育協会が実施する産学連携事業「社会スタディ」で優秀賞を受賞、公益財団法人昭和池田記念財団が実施・文部科学省が後援する「学生論文昭和池田賞」で優秀賞を受賞。古物査定士、検索技術者検定3級、司書、司書教諭、SNSマーケティング検定資格所有。大学卒業後はフリーランスとして、株式会社マーケットエンタープライズ「高く売れるドットコム」、「おいくら」においてポケモンカードや遊戯王カードなどのトレーディングカード記事や時計、トヨタ車・日産車・スバル車などの車記事を執筆やディレクションするほか、着物や骨董品の専門買取店等で買取記事を執筆など。株式会社鈴甲子においては、HPや商品紹介文作成、五月人形分野で内閣総理大臣特別賞を受賞・経済産業大臣指定伝統工芸士として認定されている「鈴甲子雄山」のブログや一次産業・二次産業(BtoB)に従事する職人など、職人の知識を言語化・記事。コラムは、株式会社小学館「Suit-woman」や株式会社アシロ「MISYU」など。昭和女子大学在学中は、株式会社早川書房のプロジェクトに参加。株式会社フジテレビジョンのホウドウキョク、株式会社虎の穴でインターンを経験。また、公益財団法人私立大学情報教育協会が実施する産学連携事業「社会スタディ」で優秀賞を受賞、公益財団法人昭和池田記念財団が実施・文部科学省が後援する「学生論文昭和池田賞」で優秀賞を受賞。