4.5 その作家の評価が高い技法が使われているか?

出所:筆者作成

注目したい基準に「技法」があります。技法は、画家が独自に生み出したものがあり、特徴も表します。

例えば、影絵作家の藤城清治氏は、影絵が生み出す白黒のコントラストと多彩な色遣いの技術に定評があります。

作家独自の技術がくっきりと表れているほど、評価は高くなります。

4.6 書き込みが多いか?

線画の場合は、書き込みの量がひとつの判断基準です。複雑に書き込まれた線画の方が、評価はやはり高いものです。

もちろん、シンプルな線画でも評価が高い作品は存在します。

ただ、幾重にも書き込まれた作品は、作家がかけた時間も含めて評価される傾向があります。

5. 査定基準がわかると作品別の期待値が見えやすい

いくつかの査定基準がわかってくると、作品ごとに期待できる価格も見えてきます。多くの基準を満たしていれば、買取価格は期待できるでしょう。

逆にひとつも基準を満たしていないと、価格もそれ相応となる可能性が高いといえます。

査定基準を知ることは、買取業者に足元を見られないためにも必要です。さらには、査定価格を予想するのに生かすこともできます。

決断を迫られたときに冷静でいるためにも、お手持ちの絵画を調べてみてはいかがでしょうか。

参考資料

青木 絵莉華