4. 絵画の査定基準例

出所:筆者作成

絵画の査定の基準例を見てみます。足元を見られる可能性が下がるので、いくつかでもポイントを押さえておきましょう。

4.1 代表的な作品か?

作者によっては代表作があります。「代表作の査定価格は高いが、そのほかは一般的な額になる」ことは十分にあり得ます。

例えば、日本画の巨匠、横山大観氏で有名な作品といえば「海山十題」などがあります。代表作であれば、とてつもない金額がつきますが、あっさりした作品などは、それと比べるとだいぶ控えめです。

4.2 評価された時代の作品か?

作家が評価されていた時代の作品は査定額が上がる傾向にあります。

例えば、チェコ生まれの画家、アルフォンス・ミュシャであれば、1910年前後のアールデコ主流時代の評価が高いとされています。

絵描き時代の頃の作品なのか、絶世期の頃の作品なのか。見極めたいポイントです。

4.3 原画か?

原画かどうかも査定基準のひとつです。

絵画には、複数枚存在する、リトグラフやシルクスクリーンなどもあります。また、これらも500枚以上刷ったものは、版画の寿命からあまり価値がありません。

ちなみに、番号が若いほど価値が高いわけではありません。基本的に、刷った順番に番号を振られているわけではなく、どれも同じ扱いだからです。

4.4 その作家の評価が高い絵画の種類か?

作家が手がけた作品で、評価の高い種類であることも重要なポイントのひとつです。作家によっては、水彩画や油絵など、描く分野が多岐にわたる人もいます。そのなかでも、評価の高いとされる絵画であることが大切です。