もともとは高価な毛皮。いいものだから娘に来てもらおうと思っても、「イマドキじゃない」「好みじゃない」と着てもらえないことも。
泣く泣く買取で手放そうと思っても、まったく価格がつかないことがあります。しかし、現代で毛皮の価値がないわけではありません。
売れる毛皮と売れない毛皮の違いはなんでしょうか。買取事情を見ていきましょう。
1. 高く売れやすい毛皮の特徴
毛皮といっても全ての製品が高く売れるわけではありません。高く売れやすい毛皮の特徴をまとめました。
1.1 希少性の高い毛皮
動物の皮をはいでなめした毛皮は、その希少性の高さによって買取価格も影響を受けます。
希少性が高い毛皮には、イタチ科の黒テンのセーブルや同じくイタチ科ミンクの毛皮などがあります。
前者のセーブルは毛皮の王様とも呼ばれ、特にロシアンセーブルは高額査定となりやすいでしょう。
また、チンチラは毛皮の女王と呼ばれています。セーブル・チンチラと共に世界三大毛皮に例えられるリンクスも高額査定が期待できます。
1.2 有名ブランドのもの
同じ動物の毛皮であっても、ブランドによって買取価格は大きく異なります。毛皮のブランドは、おおきく分けると生産者団体とメーカーの2つがあります。
主な生産者団体にはサガミンクやサガ・フォックスで有名な「SAGAファー」や最高級品ブラックミンクのブラックグラマの「アメリカン・レジェンド」やデンマークの「コペンハーゲン・ファー」などがあげられるでしょう。
これらの生産者団体の毛皮は品質への信頼性が高いために高値がつきやすくなります。
そして、メーカーブランドも高く売るための重要なポイントです。
海外高級ブランド「CHANEL」「クリスチャン・ディオール」「ルイ・ヴィトン」「FENDI」などの毛皮は、高く売れやすくなっています。
1.3 毛皮の状態がいい
毛皮は保存の方法によって状態が変わります。
高価な毛皮であっても、毛並みが悪く汚れがあったり虫食いがあったりすると高く買取してもらうことはできません。高額買取可能な毛皮は、状態がいいものになります。
そのためには、直射日光のあたらない風通しのいい場所で保存しましょう。
保存前には、ブラッシングなどで汚れを落としておくことも大切です。
また、絶対に濡れたままにはせず、水分は必ず拭き取らなければいけません。
保存時の理想的な温度は、10℃以下・湿度50%前後と言われています。
一般の家庭で一年中上記の条件を完璧に満たすのは難しいですが、なるべく近い状態を心がけるといい状態を保て高く売れやすくなるでしょう。