2. 年収600万円を超える業種
パーソルキャリア株式会社が運営する大手転職サイトdodaが調査した「平均年収ランキング」に基づいて、年収が高い業種を発表します。
2.1 1位「投信 / 投資顧問」750万円
1位は「投信 / 投資顧問」でした。
投資家に対して助言やファンドの運用を引き受ける仕事です。
高い専門性が問われる仕事ですが、業種としては年収が高く反映されやすい業種といえます。
2.2 2位「たばこメーカー」667万円
2位は「たばこメーカー」でした。
たばこ産業は安定した業績を維持し続けているので、職種を問わず安定的に高い収入が得られる期待が高いです。
医薬品や開発など知見が必要な部署もありますが、システムの保守管理の部署もあります。
2.3 3位「医薬品メーカー」647万円
3位は「医薬品メーカー」です。
たばこメーカーと同じく、安定した業績を維持している会社が多いので、高い収入を得られます。
化学品等を扱う業界は収入が高いだけでなく、ニーズが確立しているため企業も安定して成長する傾向にあります。
そのため、収入面も高くなりやすいです。
3. 年収が高すぎるのもネック?
年収が600万円を超える割合は5人に1人なので、魅力的に見えるかもしれませんが、年収が高すぎるのもネックです。
というのも、年収が高くなれば課税される所得額も増えるので、場合によっては行政からのサービスも受けられる年収600万円のほうがコスパが良い面もあります。
年収600万円がコスパが良いとされているのは、以下の3点が理由です。
- 所得税率が10%
- 補助金や助成金の対象になりやすい
- 手当や減税の対象外になりにくい
3.1 所得税率が10%
所得税率は、年収から控除分を差し引いて残った金額(課税所得)にかかる税率です。
年収600万円の会社員なら、仮に配偶者控除のない独身でも、課税所得は税率10%の範囲に収まりやすいです。
- 年収:600万円
- 給与所得控除:164万円
- 基礎控除:48万円(住民税43万円)
- 社会保険料控除:90万円(年収の約15%)
- 課税所得:298万円(住民税283万円)
- 所得税:20万500円
- 住民税:約28万円(283万円×10%)
上記に加えてさまざまな控除を受けられれば、さらに所得税は軽減できます。
もし年収1000万円の場合は、課税所得が以下の通りになります。
- 年収:1000万円
- 給与所得控除:195万円
- 基礎控除:48万円(住民税43万円)
- 社会保険料控除:150万円(年収の約15%)
- 課税所得:607万円(住民税602万円)
- 所得税:78万6500円
- 住民税:約60万円(602万円×10%)
年収の差は約1.6倍ですが、税金ではおよそ3倍の差があります。
あくまでも世帯の状況によりますが、年収600万円だと税金を納める金額などを考えるとコスパが良いといえるでしょう。