厚生労働省年金局が公表した「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2022年度末現在の老齢年金「厚生年金」と「国民年金」の平均月額は、厚生年金14万3973円、国民年金5万6316円となりました。

また、年金受給開始年齢を後ろ倒しにする繰下げ受給の利用者は前年度より増加しています。

本記事では、現在の高齢者の年金月額と繰上げ・繰下げの利用状況を確認していきます。

1. 厚生年金の平均月額

厚生労働省年金局が公表した「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2022年度末の厚生年金の平均月額は、以下のとおりです。

◆厚生年金の平均月額◆

  • 全体:14万3973円
  • 男性:16万3875円
  • 女性:10万4878円

※上記の厚生年金の平均月額には国民年金(基礎年金)を含みます。

厚生年金の平均月額は男女全体で14万3973円ですが、ボリュームゾーンは「10万円~11万円」です。

男女別でみると、男性の平均月額は16万3875円ですがボリュームゾーンは「17万円~18万円」、女性は平均月額が10万4878円ですがボリュームゾーンは「9万円~10万円」です。

厚生年金は、現役時代の年金加入期間と報酬が大きく影響するため、出産や育児などのライフイベントに左右されずに継続して働き続ける傾向にある男性の方が、年金額が高くなっています。