2023年12月18日・19日に開かれた今年最後の金融政策決定会合で、日本銀行は大規模な金融緩和策の維持を決定しました。
市場予想通りの結果となりましたが、早期利上げ期待が後退し円安・ドル高が進行。18時現在のドル円相場は、144.70付近に。
政策金利発表前、10時時点の142.60円付近から2円以上動いています。
1. 大規模な金融緩和政策、現状維持
日本銀行は本日の金融政策決定会合で、大規模な金融緩和政策の現状維持を決定。これを受けて円は大きく下落しました。
最近の物価上昇率は日銀が目標とする「年2%」を大幅に上回っているものの、「賃金上昇を伴った安定的・持続的な上昇」には至っていないとの判断に。
2024年の春闘の動きを見ながら賃金上昇の程度を見極め、政策修正を判断する考えです。
2. 植田総裁の「チャレンジング」発言は仕事に向かう姿勢に対する質問への回答だった
今回、「現状維持」との市場予想が多かった一方で、植田総裁が7日の参院財政金融委員会で「年末から来年にかけて一段とチャレンジングになると思っている」と発言したことにより早期利上げを期待する声もありました。
しかし、本日15時半から行われた金融政策決定会合後の定例会見で、この「チャレンジング」発言の意図を問われた植田総裁は、「仕事に向かう姿勢に対する質問への回答だった」と答え、市場の早期利上げ期待は後退。
さらなる円安進行のきっかけとなりました。