2. 保有資産を分散するメリット
日本銀行が公表している「預金者別預金」によると、国内銀行における口座数は2023年3月末時点で7億5262万口座となっています。
これを単純に人口で割ると、1人あたりおよそ6つの銀行口座を保有していることとなり、多くの人が複数の口座を使い分けていることが分かります。
ここからは、複数の金融機関に資産を分散するメリットについて紹介していきましょう。
2.1 ペイオフで資産が守られる
前述の通り金融機関にはペイオフという制度があり、万が一金融機関が破綻したときも元本1000万円とその利息までは保護を受けられます。
「金融機関が破綻することなんてめったにない」と感じるかもしれませんが、日本でも金融機関が破綻した例は過去にもあり、決してありえない出来事ではありません。
大切な資産を守るためにも、残高が1000万円を超えたら複数の金融機関に資産を分散することを検討しましょう
2.2 複数の銀行と関係性が築ける
複数の金融機関に資産を分散することは、それぞれの銀行と関係性を築けるメリットがあります。
複数の銀行と関係性を築いていると、各行が取り扱う金融商品の紹介を受けられたり、今後住宅ローンを借りるときに金利を比較したりすることができます。
銀行によってサービス内容や取扱商品に差がありますので、比較したうえで利用先を選べるのは大きなメリットといえるでしょう。
3. 預金残高1000万円を超えたら資産の分散を検討しよう
銀行は預金残高が1000万円以上の顧客に対して、ペイオフの周知や営業目的で電話連絡をすることがあります。
「営業の電話は迷惑だ」と感じることもあるかもしれませんが、ペイオフや資産分散について考える良いきっかけにもなります。
もし銀行から電話がかかってきたら、今後の資産の管理について今一度考えるようにしてみましょう。
参考資料
椿 慧理