2. 40歳代の貯蓄額はどれほどか
ロスジェネ世代の多くが老後への不安を抱えていることを確認しましたが、実際に老後に向けた貯蓄はどれくらいできているのでしょうか。40歳代の貯蓄実態を確認してみましょう。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」によると、40歳代二人以上世帯(夫婦世帯など)の金融資産保有額は以下のとおりです。
なお、金融資産には預貯金のほかにも株式や投資信託、積立型保険、個人年金保険などを含みます。
2.1 40歳代二人以上世帯の金融資産保有額
- 非保有:26.1%
- 100万円未満:11.1%
- 100~200万円未満:7.2%
- 200~300万円未満:5.4%
- 300~400万円未満:5.5%
- 400~500万円未満:4.2%
- 500~700万円未満:7.9%
- 700~1000万円未満:7.3%
- 1000~1500万円未満:7.4%
- 1500~2000万円未満:3.8%
- 2000~3000万円未満:5.2%
- 3000万円以上:4.9%
- 無回答:3.8%
- 平均値:852万円
- 中央値:250万円
貯蓄がゼロの世帯の割合は26.1%です。約4世帯に1世帯以上が貯蓄がありません。また、中央値も250万円と低いため、数字からみても多くの世帯は老後への備えが充分とは言えないことがわかります。
一方で、貯蓄が1000万円以上ある世帯も21.3%あるため、貯蓄額は二極化しています。
つぎに、40歳代単身世帯の貯蓄額を確認しましょう。金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」によると、40歳代単身世帯の金融資産保有額は以下のとおりです。
2.2 40歳代単身世帯の金融資産保有額
- 非保有:35.8%
- 100万円未満:14.8%
- 100~200万円未満:5.9%
- 200~300万円未満:4.9%
- 300~400万円未満:6.2%
- 400~500万円未満:2.8%
- 500~700万円未満:2.8%
- 700~1000万円未満:3.1%
- 1000~1500万円未満:7.7%
- 1500~2000万円未満:2.5%
- 2000~3000万円未満:4.0%
- 3000万円以上:5.9%
- 無回答:3.7%
- 平均値:657万円
- 中央値:53万円
単身世帯では貯蓄がゼロの世帯の割合がさらに増え、その割合は35.8%です。3世帯に1世帯以上は貯蓄がありません。また、中央値は53万円のため、二人以上世帯よりもさらに貯蓄額は少ないです。