3. 年金にも「額面」と「手取り」がある!天引きされるお金とは?
意外と見落としがちですが、公的年金にも「天引き」されるお金があります。
天引きされる項目は、郵送される「年金振込通知書」でしっかり確認しておきましょう。
なお、天引きされる金額は居住地や年金額、その他の所得額によって決定します。
3.1 年金から天引きされるお金:税金(所得税・住民税)
年金は雑所得に区分され、一定額を超えると税金が課税されます。
公的年金等控除や基礎控除、配偶者控除、社会保険料などが差し引かれた後の課税対象額に対して税金がかかるため、非課税になる方もいます。
3.2 年金から天引きされるお金:介護保険料
年金年額が18万円以上の場合には、年金から介護保険料が天引きされます。
3.3 年金から天引きされるお金:健康保険料
75歳未満の方は「会社の保険」か「国民健康保険」、75歳以上になると「後期高齢者医療制度」に加入します。
このように、老後に受け取る年金からもさまざまなお金が天引きされることを把握しておきましょう。
老後の生活設計を考えるときに、額面ベースで想定してしまうと、早々に計画が狂ってしまいます。
4. まとめにかえて
公的年金からも税金や社会保険料が天引きされると聞き、ショックを受けた方も多いかもしれません。
しかし年金を受給する前に知るのと年金を受給してから知るのとでは、ショックの度合いが違います。
筆者は日々、資産のご相談を受けていますが、将来に不安を抱えて相談に来られる若い世代の方も非常に多いです。
皆さん、漠然とした不安を抱えているようですね。
本記事で厚生年金の受給額を確認しましたが、長い老後生活を年金だけでカバーするのは難しいといえるでしょう。
老後に向けた自助努力は必須です。
まずはご自身の年金見込額を確認し、老後に向けてどれくらい備えが必要か目標を立てることから始めてみましょう。
参考資料
山本 大樹