「ひとりで生きていく」と決めたおひとりさまにとって、貯蓄はいくら必要か、老後の生活費は年金でカバーできるかなど、お金に関する不安や疑問は切っても切れないものでしょう。
ひとりの生活を充実させられるよう、経済的な不安はできるだけなくしておきたいものですね。
しかし、おひとりさま40歳代の中には貯蓄ゼロという方が少なくないため、老後の生活が不安な面があります。また、老後をひとりで生きるうえでは、介護が必要になったときの費用も準備しておく必要があるでしょう。
この記事では、40歳代おひとりさまの貯蓄事情や、知っておきたい老後生活のリアルについて解説します。
おひとりさま40歳代の35.8%は貯蓄ゼロ
40歳代のおひとりさまの貯蓄事情について、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」を元に見ていきましょう。
40歳代のおひとりさまのうち貯蓄ゼロの方は35.8%という状況です。平均貯蓄額は657万円ですが、より実態に近い中央値は53万円です。平均額と中央値に差が生じているのは、高い貯蓄のある方が平均額を押し上げているためと考えられます。
40歳代おひとりさまの貯蓄額ごとの割合を下表にまとめましたのでご覧ください。
貯蓄なしの方が35.8%で100万円未満の方が14.8%であることから、半数強の方が貯蓄額が100万円未満ということになります。「ひとりで生きる」と決めた40歳代おひとりさまにとって厳しい状況であるといえます。