2.2 ゆとりある老後生活には38万円が必要

同調査において、夫婦ふたりで老後生活を送る際に必要な毎月の最低生活費を尋ねたところ、平均23万2000円という結果となりました。

さらに、ゆとりある生活を送るためにはあといくら上乗せできるのが理想かという質問に対し、平均で14万8000円という結果になりました。つまり、ゆとりある老後生活を送るには38万円が必要と考えられていることがわかります。

しかし、実際に受給している平均年金額を考えると、公的年金だけではゆとりある生活を実現できるだけの金額を受給することは難しいといえるでしょう。

3. まとめにかえて

現在公的年金を受給している方の平均受給額は、国民年金は約5万6000円、厚生年金は約14万6000円となっています。

ゆとりある老後生活を送るには夫婦で約38万円が必要と考えられていますが、現実的には難しいご家庭が多いでしょう。

老後を経済的な不安なく暮らしていくためには、公的年金をいくら受給できるのかをあらかじめ確認し、年金が不足した場合に補填できるよう貯蓄の準備をすすめておく必要があります。

銀行の積立商品や保険会社の個人年金保険などを活用するほか、iDeCo(個人型確定拠出年金)で老後資金を準備するのも良いでしょう。

ゆとりある老後生活を実現するために、思い立ったときから資金準備を始めることをおすすめします。

参考資料

木内 菜穂子