もうすぐセカンドライフを迎える方は、特に年金受給額が気になるのではないでしょうか。
世代を問わず、将来に対する漠然としたお金の不安がある方は多いようです。
主に会社員や公務員などが加入する「厚生年金」の年金額は、厚生年金保険への加入期間や給与・賞与などの報酬によって決まります。
実は、厚生年金に44年以上加入すると年金額が上乗せされる「厚生年金の長期加入者特例」があるのをご存知でしょうか。
本記事では、特別支給の老齢厚生年金と密接に関わるこちらの制度について、くわしく解説していきます。
1. 厚生年金の加入対象者とは?
日本の公的年金制度は「2階建て」と呼ばれる仕組みで、2種類の年金によって構成されています。
ひとつは2階建ての1階部分にあたる「国民年金」で、もうひとつ、2階部分にあたるのが「厚生年金」です。
国民年金は日本に住む20歳~60歳未満の全ての人が原則として加入する年金です。
収入の有無に関係なく、学生であっても20歳になれば自動的に国民年金に加入します。
また、厚生年金保険適用事業所で働き、一定の要件を満たす方は国民年金に加えて厚生年金にも加入します。
厚生年金に加入すれば、老後は「国民年金(老齢基礎年金)」と「厚生年金(老齢厚生年金)」を受給できるため、手厚いという印象をお持ちの方が多いでしょう。
なお、「老齢厚生年金」を受給するには、厚生年金に加入していた期間があり、国民年金(老齢基礎年金)の受給資格期間を満たす必要があります。