高値圏でもみ合うが、上値を狙う動き
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。現状、チャートの形は悪くありません。ローソク足の実体が25日移動平均線と75日移動平均線から上放れ、25日線が75日線の下から上に抜けるゴールデンクロスが形成されようとしています。
ここから一段上のステージに上がるためには、直近の上値メドである9月15日の高値(3万3634円)を抜けてほしいところでしたが、先週は一時、これを抜け、さらに終値ベースでも年初来高値となった7月3日の高値(3万3762円)も一時抜けました。ただし、その後は戻り待ちの売りなどに押されました。
今後の展開はどうなるでしょうか。一時的ではあっても、年初来高値を更新したことは頼もしいところです。ここから年初来高値を終値ベースで更新するようであれば、日経平均の最高値(3万8915円)まで視野に入ってきます。そのために、まずは3万4000円付近を超えて、下値支持線を作っておきたいところです。ただ、このあたりは過去に売買が積みあがっているため、抜けるのにパワーがかかりそうです。逆にこのあたりで上値を抑えられ、しばらくもみ合うような動きになることも考えられます。
直近では、前週にあけた窓埋めとなる3万2800円付近までの調整、さらにそこからの一段下げもあり得ます。ただ、その場合でも、25日線と75日線が重なる3万2500円付近までは押し目買いの好機と見ていいでしょう。
参考資料
下原 一晃